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【変化】中国、村上春樹の作品が「大衆小説」から「名作」へ

2014-12-03 人民网日文版

中国の大型書店では今、村上春樹の作品が当然のように並べられている。表紙もさわやかで上品な雰囲気だ。そのため、村上春樹の作品が中国に進出したばかりの時、「大衆小説」という位置づけだったとは、想像もできない読者も多いだろう。1987年に日本で出版された「ノルウェイの森」は、1989年に中国語版 (林少華訳)が漓江出版社から出版された。また、1990年には、北方文芸出版社から「処女の世界に別れを告げる」との副題が足された「ノルウェイの森」(鐘宏傑、馬述禎訳)が発売された。村上春樹の名前が、中国でも広く知られるようになったのは、この2冊がきっかけだ。


同2冊の表紙などは、露骨な性描写の多い同作品にふさわしく、大衆的雰囲気が漂うデザインとなっている。「漓江」から出版された「ノルウェイの森」の表紙には、黒のロングヘアーを結い上げて、上半身を露わにした和服姿の日本の女性が描かれている。そして左側に主題が縦書きで書かれ、右側には「100%純粋で率直な描写が、若い男女を感服させ、読者を酔わせる」と紹介されている。


一方、「北方文芸」の「ノルウェイの森」には、「処女の世界に別れを告げる」との副題も加えられ、高層ビルを背景に、ぼんやりとした表情の若い男女数人のほか、真ん中には下着姿の女性が肌を露わに描かれており、自由奔放な雰囲気となっている。裏表紙にも、ビキニ姿の西洋人女性が描かれている。そして、各章の題も好奇心を刺激する仰々しい言葉が並んでいる。

その後、2001年に、上海訳文出版社が村上春樹の約10作品の出版権を購入、全て林少華氏が翻訳して中国語版が出版された。同シリーズが中国で最も売れ、広く知られるようになり、村上春樹の小説は中国で一定の地位を築くこととなった。

上海訳文の瀋維蕃・編集長によると、「当時、日本側は台湾の代理業者を通じて、長編小説、短編小説、絵本など村上春樹の作品17冊を送ってきた。そして、かなりの条件で、全ての出版権を買うよう、中国の出版社に求めてきた。ほとんどの出版社が身を引いたが、当社は中国でも十分売れると見ていたほか、林少華の翻訳も高く評価していたため、日本側の条件を飲んだ。当社は6-7年間、毎年、村上春樹の作品を1作品出版してきた。さらに、新作の著作権も購入し、計40作品以上を出版してきた」という。


「ノルウェイの森」だけでも300万冊以上が印刷され、その他の作品も計300万冊以上が印刷されたことを考えると、上記の取引は十分割に合うものであったことが分かる。これら作品は、「上海訳文」を代表する存在となっている。中国において、村上春樹の作品の位置づけが変化していることに関して、瀋維蕃・編集長は、「当初、村上春樹の作品は大衆小説という位置づけで、漓江の販売戦略は間違っていなかった。しかし、あれから20年以上が経ち、『名作』という位置づけに変化してきており、単なるベストセラーでは片付けられない」との見方を示している。


「人民網日本語版」

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