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【思考】熊本への慰問メッセージに見る、今必要とされる愛国とは?

2016-04-18 人民網日本語版 人民网日文版



九州の熊本県で14日夜にマグニチュード6.5の地震が発生し、16日未明には再度マグニチュード7.3の強震に襲われ、その規模は1995年の阪神大震災と同レベルとなっている。日本の気象庁によれば、現時点で九州熊本における連続地震の犠牲者は41名にのぼるという。

 

415日夜、中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞記念館は微博(ウェイボー)に熊本日中友好協会への慰問メッセージを掲載した。ウェイボーには「昨晩と未明に九州熊本県で地震が発生し、現在までに9名の死者と950名余りの負傷者が出ている。先の侵略戦争では、熊本出身者からなる第6師団と第106師団は中国侵略軍の主力であり、なかでも第6師団は南京大虐殺の元凶となった部隊だ。しかし今夜、我々は熊本県日中友好協会に関する話をしたいと思う。彼らは20年余りもの間、犠牲となった南京の同胞の弔問に毎年当館を訪れている。会員の桜井正実氏は先月末、当館を訪れた際、毎年12月には協会メンバーが募金を募り、南京大虐殺の生存者を日本に招き、証言集会を開いていると語った。また今回の訪中では、当館の紫金草の手書きイベントにも参加してくれた。今回、我々は日中友好協会の友人たちを心配している。友人のみなさんご無事ですか?」と掲載された。

 

このメッセージは掲載されるとたちまち拡散し、注目を集めた。

 

同記念館宣伝部の于潔塵氏は取材に対し、「フォロワーが2万人未満の公式アカウントにこれほど多くの転載やコメントが付くとは予想していなかった。これは中国の多くの人々が理性的であることを示しているだろう。3月末に熊本県日中友好協会の人々が来たばかりで、半月も経たずに今回の地震が起きた。20年余り、我々は緊密に連絡を取り合っている以上、災害発生後に日本の被災者を慰問することは最低限の礼儀であると感じた。日本の政府当局が歴史を歪曲する行為に対しては常に強く抗議し続けているが、日本の民衆への友好的な態度は変わらない」と語った。

 

17日午前10時時点で、このメッセージの閲覧数は800万回近く、転載は2万件を超えており、「いいね!」は12千回、5千件近くのコメントが寄せられている。

 

今、必要とされる愛国とは?

 

5千件あまりのコメントは、熊本のために祈りを捧げ、日本の民衆が一日も早くこの困難を乗り越えられるように祈る、日本の被災者への慰問の気持ちを綴ったネットユーザーがほとんどだ。これらの理性的な考え方と人間性は光を見るような喜びを与えてくれる。

 

あるネットユーザーは「我々は歴史を正面からとらえる全ての人々を尊敬し、歴史を歪曲する政府を糾弾し続けるだろう。今回の災害において、中日友好に貢献するすべての人々が無事でありますように」とコメント。

 

于潔塵氏は「中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞記念館は開館から31年の月日を経て、100余りの国と地域の政府要人や参観者、80余りの国と地域のメディアの取材を受け入れており、その参観者数は延べ5800万人余りとなっている。なかでも日本各界からの団体が最も多い。彼らは歴史に対する懺悔の気持ちと、犠牲となった南京の同胞への弔意を示している。我々を感動させるような事が今まで無数あった」と語る。

 

そして「現在、日本政府は中国への侵略の歴史の存在をあやふやに歪曲したり、糊塗したりする傾向があるが、このような態度に数多くの中国の民衆と、日本の平和を愛する人々は怒りを覚えている。このような情勢において、日本の民間の友好人士の存在は非常に貴重だ。日本の平和を愛する多くの人々が、天災に見舞われているのであれば、我々は彼らに祈りを捧げるべきだろう」と語った。

 

「慰問」とは人として備えておくべき素養

 

熊本地震の発生後、一部のネットユーザーは人の不幸は蜜の味とばかり、日本がかつて中国に対し犯した罪を理由に、理知的でも人道的でもないコメントで愛国心を表現しようとしている。

 

あるメディアは「同じ人間として、ある民族の喜びが別の民族が天災で受けた苦しみによるものであってはならない。ある民族が別の民族からかつて奪われた尊厳を取り戻そうとする場合、それは天災にあった彼らに喝采して喜ぶことではない。このような愛国の行為は、実のところ自分の民族を動物のレベルまで引き下げるような行為だ」と評している。

 

于潔塵氏も「少数の非理性的な意見が、中国の大多数の民衆の声を代表することはできない。ほとんどの人々は理性的だ。天災の前には国旗も人間性の別も無い。たとえ見知らぬ人であっても、困難にあっては、同情し、助けるだろう。災害に見舞われた日本の民衆を慰問することはごく普通の人が当然備えているべき素養なのだ」と語った。

 

また復旦大学日本研究センターの郭定平センター長は取材に対し「日本が当時、中国を侵略した事実が存在する以上、一部の人々がある種の原因から感情的になることは理解できる。しかし、天災を前に、人々は感情を抑制する必要がある。日本の地震という不幸に喜ぶのは愛国表現ではなく、中国のイメージを損なうものであり、無責任なやり方だ」と語った。

 

歴史問題を「幸災楽禍(人の不幸は蜜の味)」の理由としない

 

中国で同様の災害である四川大地震が起きた当時、日本は救助隊12チームを派遣し、8ヵ所の災害地区の復興支援プロジェクトを建築して中国の救助活動を支援した。同様の災害が生じた今、中国の民衆はどのようにして理性的な愛国表現をすべきだろうか?

 

于潔塵氏は「災害に際し、我々は被災者と同じような心を持つべきで、これは全人類に共通した感情だ。理性的な愛国とは国に報いる行動と共に行われるべきであり、口で愛国を叫べばいいというものではない。それぞれの立場で努力し、正しい歴史観、民族観、国家観、文化観を確立し、強大な祖国建設のために自己の力を貢献することこそが真の愛国なのだと考える」とした。

 

また郭センター長はすでに日本研究の同僚らと各種ルートを通じて、日本の友人たちに慰問のメッセージを送ったとし、「天災を前に、被災国の人々を慰問し、心から同情を示したり、物質的な支援をすることは国際社会上での通則であり、人道主義の現れである」と取材に答えた。

 

郭センター長は中日間には歴史問題が存在し、日本の右翼分子が今も中日関係を壊そうとしているが、これらの事実の存在を日本で発生した地震と一緒に語ってはならず、歴史問題を日本が地震で被害を受けていることを喜ぶ理由としてはならないと語った。

 

さらに郭センター長は「日本の被災地の人々を慰問し、支援することは、将来の中日関係の末永い平和と友好を発展させていく上で、非常に重要な意味を持つ。中国国民は理性的な愛国心の発露に心がけ、自己の言動に責任を持つべきだ。メディアはより多くの正しく積極的で意義のある声を報道していくことで、中国人の理性的な愛国を導くべきだ」と語った。


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