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日本ドラマ「賢者の愛」に登場するシャンパンに込められた意味

2016-09-25 人民網日本語版 人民网日文版


日本ドラマ「賢者の愛」が最近、大ヒットとなっている。このドラマを私が見るようになったのは、あるシャンパンがきっかけだった。しかし、見れば見るほど味があるドラマであることが分かり、登場するお酒一つ一つにいろんな意味が込められていることを発見した。このドラマのおもしろいところは、ストーリーを牽引しているのがセリフだけでなく、考え抜かれた人物設定や各シーンの背景などである点で、そこには一見すると意味がないように思えるところにも、実際には深い意味が込められている。(文:嫣然 深セン新聞網掲載)

 

まず、「シャンパンの帝王」と呼ばれるクリュッグが第一話で登場する。ヒロインの真由子が高級ホテルの一室に入ると、氷水の入ったワインバケツに浸かったシャンパンがあり、主役の直巳がそれを慣れた手つきで開け、45度に傾けてグラスに注ぐ。シャンパンのコルクが抜けるその瞬間は本当に優雅なひとときとなる。クリュッグは、世界で最も高級なシャンパンの一つ。直巳が「クリュッグって本当にうまいね」と話すと、真由子は、「生意気ね、その歳で。生意気な奴と思われるわよ」と返す。まだ20歳にもなっていない直巳はコーラが好きなはずで、シャンパンを味わうというのは、確かに身分不相応だ。この時から、シャンパンがストーリーの進展の中で重要な役割を果たすアイテムになる。


 

2本目のシャンパンは、真由子の親友百合の家で開けたルイロデレール。真由子のプレゼントだ。直巳は、開封に手間取る百合から瓶を取り、少し傾けて、テーブルまで歩きながら、静かに開封する。すると百合が不満だったようで、「景気よくパーンと開けなさいよ」と言うと、直巳は「お祝い以外は音を出さないのがフランス式なんだよ。派手な音を出すのは、ダサいアメリカの成金が始めたこと」と鼻で笑う。まだ少年の直巳がなぜこんなに博学なのだろう?もちろん真由子が教えたのだ。このドラマの中では、真由子と百合が腹の探り合いをし、さまざまな目論見がお酒の中に込められている。


 

二人の女性の最後のバトルで、真由子はヴーヴクリコを開ける。海辺の部屋には温かい雰囲気が漂い、最高のムードだ。実はヴーヴクリコには、女性の男性に対する強い思いがこもっている。1799年にフランソワクリコと結婚して嫁入りしたクリコ夫人。フランソワクリコは4年後に他界してしまい、クリコ夫人は三代目としてクリコ家のシャンパン事業を支え、直訳すると「クリコ未亡人」の意味という名の「ヴーヴクリコ」が生まれた。一方の百合も薄暗い、オシャレな部屋で、夫と高級ステーキを食べながらワインを飲む。瓶やラベルから、フランスのブルゴーニュワインであることが分かる。ここでも、勝ち負けがはっきりと分かれている。

 

20年越しの復讐のきっかけは、一人の男性をめぐる恨みではなく、百合の真由子に対する執念で、自分より上の階級の人に対するあこがれだ。百合は不幸にも、そのような環境で育ったにもかかわらず、真由子の生活にあこがれ続け、彼女のネックレス、人形、恋人、父親、家など全てがほしくなった。その執念でがんばり続け、家も西洋風の内装にしたものの、真由子のようにシックな服装で、真珠を付けるだけのシンプルな美しさを身に付けることはできなかった。彼女が着ていたのは派手な服で、大げさなアクセサリーばかり付けていた。

 

もう一つ、おもしろかったシーンがある。百合は、家をほこりが全く落ちていないほどきれいに掃除し、プロ顔負けの西洋料理を作るなど、一生懸命良い生活をしようとしていたにもかかわらず、息子や夫が家にいない夜は宅配ピザを注文し、ビールを飲み、その姿を突然帰宅した夫に見られてしまうシーンだ。

 

百合は、「子供のころからジャンクフードを食べてたから、時々食べたくなるのよね」と説明していた。

 

その時、彼女は本当の自分に戻っていたのだ。



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