【ふりがな付き】日本で「独身税」めぐる議論が白熱 結婚離婚で対抗？

日本(にほん)の「北國新聞(ほっこくしんぶん)」によると、石川県(いしかわけん)かほく市(し)で子育(こそだ)て中(ちゅう)の女性(じょせい)で構成(こうせい)された「かほく市(し)ママ課(か)」と財務省(ざいむしょう)の主計官(しゅけいかん)が意見交換(いけんこうかん)を行(おこな)った際(さい)、「結婚(けっこん)し子(こ)を育(そだ)てると生活水準(せいかつすいじゅん)が下(さ)がる。独身者(どくしんしゃ)に負担(ふたん)をお願(ねが)いできないか」との質問(しつもん)が出(で)た。主計官(しゅけいかん)は、「確(たし)かに独身税(どくしんぜい)の議論(ぎろん)はあるが、進(すす)んでいない」と述(の)べた。このことがインターネットで報道(ほうどう)されると、日本国民(にほんこくみん)の間(あいだ)で独身者(どくしんしゃ)から税金(ぜいきん)を徴収(ちょうしゅう)するべきかどうかをめぐり大規模(だいきぼ)な論争(ろんそう)が巻(ま)き起(お)こった。

日本(にほん)では独身者(どくしんしゃ)が年々増(ねんねんふ)えているが、彼(かれ)らは「貧(まず)しい単身者(たんしんしゃ)」などではなく、「年(とし)を重(かさ)ねてお金(かね)を持(も)っている人々(ひとびと)」。日本(にほん)ではこうした独身者(どくしんしゃ)たちから基本的(きほんてき)な税金以外(ぜいきんいがい)の税金(ぜいきん)を徴収(ちょうしゅう)することはなく、子育(こそだ)ての負担(ふたん)や住宅(じゅうたく)ローンの負担(ふたん)にあえぐ世帯(せたい)からみると非常(ひじょう)に不公平(ふこうへい)だとし、新(あら)たな税目(ぜいもく)を設定(せってい)して、独身者(どくしんしゃ)から税金(ぜいきん)を徴収(ちょうしゅう)しようという考(かんが)えが出(で)てきた。

独身税徴収(どくしんぜいちょうしゅう)の賛成派(さんせいは)の意見(いけん)はこうだ。東京都(とうきょうと)のサラリーマン男性(だんせい)（39）は自分(じぶん)の給与明細(きゅうよめいさい)と家計簿(かけいぼ)を公開(こうかい)し、「自分(じぶん)と同僚(どうりょう)の収入(しゅうにゅう)はほぼ同(おな)じだが、同僚(どうりょう)は未婚(みこん)で、子(こ)どももいないので、生活水準(せいかつすいじゅん)は自分(じぶん)よりずっと上(うえ)。目下(もっか)、少子化(しょうしか)が深刻(しんこく)な日本(にほん)で、自分(じぶん)のように結婚(けっこん)して子(こ)どもを産(う)み育(そだ)てている人(ひと)は『国(くに)と将来(しょうらい)への心配(しんぱい)を分(わ)かち合(あ)う』存在(そんざい)なのに、国(くに)はなぜこうした人々(ひとびと)に（多額(たがく)の税金(ぜいきん)を課(か)して）苦(くる)しい暮(く)らしをさせるのか」と訴(うった)えた。この訴(うった)えが独身税(どくしんぜい)をめぐる議論(ぎろん)を一層白熱化(いっそうはくねつか)させた。

日本(にほん)では2004年(ねん)に独身者(どくしんしゃ)に早(はや)く結婚(けっこん)させることを狙(ねら)いとした独身者(どくしんしゃ)への課税(かぜい)を自民党(じみんとう)が提起(ていき)したことがあるが、大反響(だいはんきょう)を引(ひ)き起(お)こし、結局成立(けっきょくせいりつ)しなかった。今回(こんかい)の議論(ぎろん)に対(たい)し、日本(にほん)の独身者(どくしんしゃ)で作(つく)る団体(だんたい)が、「『独身税(どくしんぜい)』の徴収(ちょうしゅう)が現実(げんじつ)のものになれば、税金(ぜいきん)を回避(かいひ)し、資産(しさん)を保全(ほぜん)するために結婚(けっこん)と離婚(りこん)を繰(く)り返(かえ)すしかない」といったコメントを出(だ)している。

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