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入选“黑珍珠”的日本大厨: 自称不爱做菜 却是菜品创意大师

人民網日本語版 人民网日文版 2022-06-01

 「料理の嫌いな料理人」。そう自分を表現するのは、「モダン割烹」を謳うレストランの料理長、長瀬龍哉さん(34)だ。その言葉とは裏腹に、長瀬さんの料理は丁寧な仕事と斬新なアイデアで客の目と舌を喜ばせ、唸らせる。北京に来て6年目。中国の食通たちと日々向き合う長瀬さんを取材した。

数少ない日本人の「黒珍珠」獲得料理人


長瀬さんは日本の岐阜県飛騨高山の出身。結納屋を営む家に生まれ、伝統文化の色濃い環境で育った。料理人を志したのは高校卒業後。京都の老舗料亭「美濃吉」で修業した。生来の器用さで若くして頭角を現し、2008年に北京支店に派遣され、3年間北京で働いた。帰国後、副調理長として従事。料理人になって8年目に同店を離れ、西洋料理レストランの店長兼料理長などを経て、2019年に再度北京に活躍の場を移し、モダン割烹レストランの料理長に就任した。同店は中国の口コミサイト・大衆点評網が展開するレストラン格付けシステム「黒珍珠」(ブラックパール)で、ダイヤモンドを1つ獲得している。長瀬さんは「黒珍珠」に選ばれた数少ない日本人料理人の一人であり、食をテーマにした中国のドキュメンタリー「風味人間」にも出演している。




 長瀬さんが最初に中国で働くきっかけは勤めていた料亭からの派遣だったが、2度目は自分の意志で北京に来ることを決めた。理由は「(最初の時に)すごく活気がある街だなと思った」から。「日本に戻って何年間か仕事をしていたが、やはりもう1回海外に出たい、日本ではない別のところで挑戦してみたいと思った時に、一番接点が多かったのが中国だったので、もう1回来たい!」と思ったのだという。


 中国語はそれほど堪能ではないが、言葉が分からない分「スリルはありますね」と笑い、言葉の不自由さもゲーム感覚で楽しんでいる。そして、「日本では味わえない刺激が多いので、食材に関しても、人に関しても、文化が違うので、そこはいい刺激になって、中国に来てよかったなあと思います」と語った。

ほかにはない料理を作りたい


長瀬さんが提供する料理は完全な創作料理だ。月替わりのコース料理で、メニューはすべて長瀬さん自身が新しく考案する。長瀬さんの創り出す料理は、食材の組み合わせ、色遣い、盛り付け、料理を出す時のプレゼンテーションなどに工夫があり、実に多彩だ。日本料理をベースにしながらも、西洋料理などのエッセンスも感じさせ、見た目も味も変化に富んでいる。


長瀬さんに日本料理とは何かという質問をぶつけてみると、「それぞれの国で美味しいものはたくさんあるし、調理法もいろいろあると思うけれど、その伝統を守りながら、新しいものを取り入れてやっていくのが現代日本料理だと思う」という答えが返ってきた。中国人の客の中には、ネットなどの情報で勉強してくる人もいて、長瀬さんの料理を『これは日本料理じゃない』とか『これは割烹の料理じゃない』などと言う人もいるという。それに対して長瀬さんは、「その人の記憶に残っている料理は、テレビや雑誌で見た、あるいは日本に行って食べたもので、それが完成形だと思っているのだと思う。でもそれは完成形ではなくて、完成に至るまでの道のりでしかないと僕は思う。中華の食材も取り入れたり、フレンチなど洋食の手法も取り入れたりしながら、ほかにはない日本料理を出したいと思って作っている」と語った。




 長瀬さんがこの日作ってくれたのは、中国で春から初夏にかけて食べられるニセアカシア(俗称はアカシア)の花を使った創作料理。旬の魚であるサクラダイの炙り焼きをメインにした出汁茶漬けで、仕上げに素揚げしたニセアカシアの花をあしらい、食感を楽しむ形で提供した。ニセアカシアの花を使うのは初めてだという長瀬さん。「日本でもアカシアの花はよく食べられていたようで、今回使うにあたってネットで調べたらすぐたくさん出てきた。僕は知らなかったけれど、いろんな地域で食べられていることを実感した」と言う。中国での新たな食材との出会いは、長瀬さんの料理の世界を広げている。




 長瀬さんは料理をするにあたって、「人一倍命に感謝して従事している」と言う。そんな長瀬さんがメニューの考案や調理の際に大切にしているのは、「命を大事に、いかに使い切るか」ということ。取材の際に出してくれた出汁茶漬けにも、唐揚げにしたサクラダイの皮が使われていた。


中国の食通と食材に向き合う


そんな長瀬さんだが、中国に来た当初はメニュー作りや調理で苦労することもあったという。中国の野菜は「野性味がある」ため、使いこなすのに「3年かかった」と笑う。同じ種類の野菜でも味が違うため、メニュー開発も一から構成しなければならないという。例えばジャガイモを使う料理では、中国のものだと若干風味が弱いので、サトイモに変えたり、出汁を少し濃い目に作って味を含ませたりなど、試行錯誤を繰り返した。


中国料理については、「油をすごく使う。いろんな種類の油があって、油がないと完成しない料理が多い」という印象を抱いている。ただ、そうした料理を食べ慣れている中国人客に合わせることはなく、むしろ「意識して油はあまり使わないようにしている。てんぷらも今はもうコースに入れていない」という。また、中国人の女性客の中には、「油っこいものは絶対食べない、大トロは食べない、てんぷらは無しにして」といった要望がある人も多く、健康志向の高まりを感じるという。



楽しみは仕事の後の一杯


「趣味は特にない」という長瀬さんの楽しみは、仕事が終わった後にふらりとお酒を飲みに行くこと。「お酒を飲むと疲れが吹き飛ぶ。それに寂しがり屋なので、行きつけの居酒屋に行って、常連客の人と会って会話をすることで、ストレスの発散ができて、次の日リフレッシュできる」という。ただ、誰かと誘い合わせて飲みに行くことはない。「行った先でたまたま一緒になった人との会話が楽しいから」と話すが、行きつけの店ではよく会う飲み友達と話が弾み、いつの間にか杯を重ねてしまうこともある。そんな時には、仕事場ではなかなか見せない自然な笑顔が弾ける。


お酒がつなぐ縁もある。「日本にいる時はずっとウイスキーだったけれど、中国に来てからいろいろ飲ませてもらった。お酒に詳しい方が周りにいっぱいいるので、ワインなどの勉強もさせてもらっている。お酒があって人とのつながりができるというのもあるので、そこがいいところかなあと思います」と笑う。


「料理の嫌いな料理人」


長瀬さんは、家ではまったく料理しないという。「オンとオフを切り替えたいので、料理は仕事場で、家に帰ったらプライベート。あえて家では料理しないようにしている」。とはいえ、料理のことが頭から離れているわけではなく、「頭の中で料理する感じですね」と言うように、家にいる間もアイデアを模索するという。メニューを作る際には、料理の本やレシピ本、写真集は見ないようにしているという。「ほかの人の料理を見すぎても真似にしかならないので、できるだけ自分で一から考えるようにしている」という言葉に、常に新しいものを作り出そうという気概がのぞく。


ところで、「料理の嫌いな料理人」とはどういうことだろう。詳しく聞いてみると、実はほかにやりたいことがあったが、それを断念せざるを得なくて料理の道に入ったのだという。そしていざ働き始めてみたら、「地獄のようにしんどい修行」が待っていた。やめたいと思ったが、実家の近所の料亭からの紹介だった手前、やめるにやめられず、「とりあえず3年、5年頑張ってみようかな」と踏ん張った。今では、「仕事でやっているからには、ほかの料理人には負けたくないし、なあなあに仕事はしたくない」ときっぱり言い切る。そしてさらに、「ほかの料理人よりは、作ることに対しての真面目度は高いんじゃないかなとは思う」と続けた。「料理の嫌いな料理人」という自己評価とは裏腹に、その言葉にはプロの料理人としての強い矜持がにじんでいた。


不爱做菜却成为菜品创意大师的日本大厨


“我是一个不爱做菜的厨师。”在北京一家高级创意日本料理店担任主厨的长濑龙哉这样评价自己。虽然自称不爱做菜,但凭借对待工作的认真态度和不断涌现的烹饪灵感,长濑龙哉却总是能为食客们带来视觉与味觉上的多重惊喜。今年是长濑在中国生活的第六年,自谦“中文不好”的他表示,北京已经称得上自己的“第二故乡”了。


入选“黑珍珠”榜单的日本厨师


长濑龙哉来自日本岐阜县的飞騨高山,家里经营嫁娶礼品生意,他从小就深受日本传统文化熏陶。高中毕业后,长濑立志做一名厨师,开始在京都的老字号料亭“美浓吉”做学徒。生性聪颖的他年纪轻轻就崭露头角,2008年被派到北京分公司工作了3年。回到日本后,长濑开始担任副厨师长。工作第8年,长濑离开了原来的日本料理店,开始在一家西餐厅做店长兼主厨。2019年,长濑再次回到北京工作,成为了一家创意日本料理店的主厨。这家店于近年两度获得“黑珍珠”餐厅指南一钻荣誉,长濑也成为了为数不多入选“黑珍珠”榜单的日本厨师,还带着他的创意菜品登上了美食纪录片《风味人间》。
 
虽然最初是因为公司外派才来到中国,但2019年回到北京,则是长濑自己做出的决定:“因为我觉得北京是一个非常有活力的城市”。当时的外派工作结束后,长濑回到日本工作了几年,但还是想在日本以外的地方挑战一下自己,“工作中接触最多的地方就是中国,所以我又回来了”。
 
虽然中文不是很流利,但是正因为有时候听不懂周围的语言,反而让长濑觉得“非常刺激,像玩游戏一样充满了冒险感”。“无论是食材,还是周围的人,都与日本非常不同,能给我很多新鲜感,让我觉得在中国生活真不错。”他说道。
 

想做独一无二的原创菜品


长濑制作的创意菜在日本料理的基础上融入了西式烹饪风格。店内的菜单每月更新,都由长濑本人亲自设计。食材的搭配、色彩、摆盘以及上菜方式都非常用心,可谓色味俱佳。
 
不过,也曾有一些食客质疑长濑的菜品“不是日本料理”“与传统日料店的不一样”。在长濑看来,每个国家都有很多美味的食物,烹调方法也千差万别,“在坚守传统的基础上融合其他新鲜元素,这便是现代日本料理”。“我尝试使用中国本地食材,或是法餐等西式烹调手法,希望能创造出独一无二的日本料理。”
 
受访当日,长濑为我们展示了一道他刚刚研发的春季创意菜,其中使用了一种在中国非常常见的春季食材——洋槐花。这是一款使用当季樱鲷制作而成的高汤茶泡饭,最后加入裹面过油炸的洋槐花,口感非常独特。这是长濑第一次使用洋槐花做菜,“在网上查资料的时候才发现,原来日本有些地方也有吃洋槐花的习惯”。在中国尝试的新食材,也进一步拓宽了长濑的“美食世界”。
 

日本大厨眼中独特的中国食材和中国食客


刚来中国的时候,长濑在制作菜品和设计菜单上吃了不少苦头。“与日本的蔬菜相比,中国蔬菜的味道大有不同”,他笑道,“我花了三年时间才慢慢适应”。即使是同一种类的蔬菜,味道也有所差异,需要依据所使用的食材从零开始设计菜单。例如,一道使用土豆的菜品,由于中国的土豆味道偏淡,长濑会考虑将其换成芋头,或是把高汤做得更加浓郁,在一遍遍试错中寻找最优搭配。
 
对于中国菜,长濑的印象是“用油很多”,“中国有各种各样的油,很多菜没有油就没法做。”不过,他并没有刻意去迎合这种饮食习惯,反而“有意识地不怎么用油,现在套餐里也取消了需要油炸的天妇罗”。另外,长濑也发现,中国的女性食客越发追求清淡健康的饮食,“有些人会提出特殊要求,比如不要太油腻,不吃金枪鱼脂肪含量最高的‘大肥’部分,不吃天妇罗等等”。
 

下班后的“欢乐时光”


长濑说自己没什么兴趣爱好,最开心的事就是下班后去喝一杯。“喝杯酒,疲倦感就会烟消云散。”他表示,自己是个怕寂寞的人,“所以会去居酒屋,和店里的客人们聊几句,排解工作的压力,这样第二天就能‘满血复活’地去上班。”不过,长濑并不会和谁提前“约酒”,“喝酒可以增进人与人的联系。碰上了就聊两句,喝两杯,这样更有意思”。喝酒时的长濑也一改工作时的严肃,和酒友们一边碰杯一边聊天,脸上露出放松的笑容。

“我是一个不喜欢做菜的厨师”

 
长濑表示自己在家完全不做饭, “因为做饭是工作,回家后就是私人时间,我希望能够将工作与私人时间分开,所以回家后尽量不做饭。”话虽如此,但下班回家后的长濑思考的依旧是有关菜品的创意,他称之为“在脑海里做菜”。在设计菜单的时候,长濑尽量不参考任何书籍、菜谱,“别人做的菜看多了就只能是模仿了,而我尽量让自己从零开始思考”。
 
在采访中,长濑笑着称自己是一个“不喜欢做菜的厨师”。原来,他曾经有过其他的理想,但不得已走上了烹饪之路。等到真正开始工作,才发现等待自己的是“地狱般艰苦的修行”。虽然想过辞职,但因为是经人介绍的工作,所以不能轻易放弃,于是决定“先干个三五年吧”。而现在,提到做菜,长濑决心满满:“既然这是我的工作,我就不想随随便便。论做菜的用心程度,我自信不会输给其他厨师。”

 

 

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