上海のショッピングモール、空室率3割でも許容範囲?
▶正大広場の空室率3割超え?
上海における商業不動産の空室率は警戒域にあるのか?ーー不動産調査機関「克爾瑞資管」が8月に発表した調査レポートに熱い視線が注がれている。
調査は、上海の内環状線、中環状線、外環状線、および近郊エリアにある大型ショッピングモールや半開放式となった商業ストリート、地下鉄直結型の商業エリア等を対象にしたもので、主要スポットで平均空室率が9%を超えることが明らかにされた。
さまざまな個人メディアも同報告について扱う報道に追随。「正大広場の空室率が3割超え」「3分の1の店舗が閉鎖か」など、センセーショナルな見出しで情報を転載した。報告を見る限り深刻な商業不動産市場の“不況ぶり”が印象づけられるが、果たして真相はどうか。
▶空室率50%以上のモールも
2022年上半期に「赢商网」(www.winshang.com)が上海のショッピングモール208か所を対象に調査したテナント入居率のデータがある。上海にある2万㎡の面積を超えるショッピングモールの約半数に相当する。
調査によって判明したのは空室率10%を超える場所は82か所あり、全体の39%を占めているという厳しい現実だ。陸家嘴、南京東路のようにベストロケーションも例外ではなく、空室率が20%を超えるショッピングモールも18%を占める。中には空室率が50%以上に及ぶ物件もあるという。
▶フェア欠く統計との指摘も
ただし、テナント面積に関するデータは取得しづらい。各フロア面積から空室率を算出したこの統計は非科学的ではないとの指摘がある。空室として扱われた物件にはリニューアルのため休業しているだけというケースも含まれているという。
正大広場はテナントに対して4月から6月までの家賃総額7,000万元余りを免除し、空室率の上昇抑制に動いた経緯がある。その結果、空室率は25%にとどまり、年末には新たに99のブランドが加わることで空室率はさらに下がり、10%程度に抑えられる見通しだという。
▶実際の空室率は7.2%?
ちなみに、商業不動産のリテール市場について不動大手CBRE(世邦魏理仕)が整理した今年上半期の統計データによると、平均空室率は約7.2%となっている。昨年同時期の6.9%と比較して大きな差があるわけではない。
出所:世邦魏理仕
それでも厳しい現状に目を向ければ、消費のダウングレードや閉店ラッシュに加え、上海で上半期に新たに開業したショッピングモールはゼロだった。下半期も新規にオープンするのは1桁台にとどまる。ロックダウンの痛手を完全に解消するまでにはしばらく時間がかかりそうだ。
(編集:耕雲)
大型ショッピングモールの界隈を歩くと閉店となった店が目立つ(上海・松江区)
2022-09-10 07:05·上观新闻
https://www.toutiao.com/article/7141520184925225505/
沪上购房资讯 2022-09-12 23:49
https://mp.weixin.qq.com/s/k8ksiZiU21bAq_BW91bagg
DT财经08月26日 16:35
https://weibo.com/5726009017/M2PHAwkkj?refer_flag=1001030103_