新书:石川祯浩等《中国近代の巨人とその著作ー曾国藩、蔣介石、毛沢東》
书目信息
中国近代の巨人とその著作ー曾国藩、蔣介石、毛沢東
京大人文研漢籍セミナ-8
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター編
作者:村上 衛・森川裕貫・石川禎浩著
出版地:東京
出版社:研文出版
出版年月日等:2019.1
大きさ、容量等:147p ; 21cm
注記:NDC(9版)はNDC(10版)を自動変換した値である
ISBN:9784876364411
価格:1500円
トーハンMARC番号:33872916
はしがき
「士」の家計簿―曾国藩の著作より―
村上 衛
はじめに/1 北京入りまで/2 京官時代/3 曾国藩の家計簿(湘軍時代)/4 曾国藩の家計簿(督撫時代)/おわりに
蔣介石と『中国の命運』 森川裕貫
はじめに/1 『中国の命運』の内容/2 『中国の命運』への肯定的反響/3 中国共産党による批判/4 中国国民党内部の深刻な憂慮/5 英米の反応/6 増訂版の刊行/7 ジャジェフェによる英語版の出現/8 中国国民党の対応/9 二つの英語版に対する英語圏読者の反応/おわりに/参考文献
毛沢東―書家として、詩人として―
石川禎浩
はじめに/一.毛沢東の書――懐素に範をとった“狂草”の筆づかい/
二、毛沢東の詩(詞)―天下や歴史を相手に人生を戦う/おわりに―
日本の漢詩と毛沢東の不思議な縁
作者简介
村上 衛 MURAKAMI, Ei,京都大学人文科学研究所准教授 ,華南沿海の社会経済制度の変容,19世紀中葉から20世紀前半にかけて、華南沿海、あるいは中国において社会・経済を規定してきた慣習・規範・常識といった「制度」は様々な衝撃を受けて変容を迫られた。本研究は、衝撃のなかで浮かび上がってくる既存の制度をとらえるとともに、近代における変動の中で制度がいかに変化し、また変化しなかったか明らかにすることを目的とする。そしてかかる制度を中国の他の地域や中国以外の地域と比較し、華南ないし中国の社会・経済制度の特性および他地域との共通点を考察していきたい。具体的には、廈門・汕頭・広州などの華南の港市・開港場における取引制度、開港場とその周辺における官僚と商人・商人集団の関係、開港場・香港から東南アジアに広がる移民とその制度、外国籍華人の行動などを検討することによって、制度とその変容の解明を目指していく。
石川 禎浩 ISHIKAWA, Yoshihiro, 京都大学人文科学研究所教授。中国共産党史の研究,1920年代初頭に誕生して以来、中国近現代史上において大きな役割を果たした中国共産党の活動を、主に思想史、政治史の側面から実証的に研究する。特に、初期のマルク ス主義受容や運動理論に大きな影響を及ぼした同時代の日本、ソビエト・ロシアの動向 など国際的な契機に注目して複眼的な視角からの党史の把握をめざす。
森川 裕貫 Morikawa Hiroki ,関西学院大学文学部 文化歴史学科 准教授,中国近現代の知識人と政治,清末以降の中国では、数多くの政治的・社会的問題が噴出する一方、思想や文化の多彩な発展が見られた。この発展の担い手だった知識人の多くは、思想や文化の世界にただ閉じこもることはせず、現実の政治にも強い関心を抱いていた。関心の表出の仕方は様々であったが、特に注目に値するのが、政論と呼ばれる理路整然とした言論に基づく政治批評がなされる一方、暴力をも容認する過激な言論に依拠した問題解決がしばしば試みられたことである。本研究は政論の論理を読み解くと同時に、過激な言論を支える情念がいかなるものであったのかにも注意を向け、中国近現代の知識人と政治の関わりを明らかにすることを目指す。