新书:《ドラッグの誕生:一九世紀フランスの〈犯罪・狂気・病〉》
A5判/上製/256頁
初版年月日:2019/12/14
ISBN:978-4-7664-2640-3
定価 4,400円(本体 4,000円)
渡邊 拓也(わたなべ たくや)1974年生まれ。2012年、フランス国立社会科学高等研究院(EHESS-Paris)修了。Ph.D(歴史学)。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。現在、大谷大学社会学部准教授。著作に、『せめぎ合う親密と公共——中間圏というアリーナ』(秋津元輝・渡邊拓也編、京都大学学術出版会、2017年)など。訳書に『教えてルモアンヌ先生、精神科医はいったい何の役に立つのですか?』(P・ルモアンヌ著、新泉社、2016年)、『うつ病——回復に向けた対話』(P・H・ケレール著、共訳、白水社、2017年)、『100語ではじめる社会学』(S・ポーガム編著、共訳、白水社、2019年)などがある。
序 章 薬物問題の三つの位相
第1章 阿片と公衆衛生
1 阿片――医薬品か毒物か
2 フランスにおける阿片規制と公衆衛生
3 二重の病理としての阿片中毒
4 正常性と未来指向性
第2章 大麻と精神疾患
1 《ハシッシュ倶楽部》
2 『ハシッシュと精神疾患』
3 二元論の超克
4 夢と幻覚
第3章 モルヒネ中毒と法医学
1 モルヒネと医療
2 モルヒネ中毒と犯罪
3 半-責任能力と「情念」
4 モルヒネ中毒者の潜在的犯罪性
第4章 アルコール中毒と社会病理
1 新しい疫病
2 アルコール中毒の医療化
3 原因としての「意志の弱さ」
4 スティグマ
第5章 ドラッグの誕生
1 国際阿片会議
2 「毒物嗜癖」とフランスにおける薬物規制
3 犯罪、狂気、病
4 ドラッグの誕生
終 章 この不安の世紀に
註
あとがき
参考文献
索 引