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新书:太田出《中国農漁村の歴史を歩く》

作者:太田 出(著/文)

出版社:京都大学学術出版会

出版时间:2021年4月15日

页数:304ページ

定価 1,800円+税

ISBN:978-4-8140-0320-4

本书简介

近現代中国の農漁村の歴史を文献のみから描き出そうとしても、それは至難の業である。とりわけ本書が取り扱う、村落のミクロな世界や漁民の水上世界、あるいは感染症の世界は、文献にはなかなか書き残されていない。そこで本書では、従来の歴史学にフィールドワークという新たな手法を加えることで、“歴史を歩きながら”文献の世界から漏れ出てしまった人びとの生活に光をあてようと試みる。


作者简介


太田 出(おおた いずる)

1965年 愛知県に生まれる
1999年 大阪大学大学院文学研究科博士課程修了
広島大学大学院文学研究科准教授をへて
現在 京都大学大学院人間・環境学研究科教授、博士(文学)

主な著作
『中国近世の罪と罰―犯罪・警察・監獄の社会史』(名古屋大学出版会、2015年)、『関羽と霊異伝説―清朝期のユーラシア世界と帝国版図』(名古屋大学出版会、2019年)、『中国江南の漁民と水辺の暮らし―太湖流域社会史口述記録集3』(佐藤仁史・長沼さやかと共編、汲古書院、2018年)

目录

序章 どうして歴史学者が現代中国の農漁村を歩くのか

第1章 地域社会論とは何か
1 中国近世「地域社会論」の登場
2 中国近世「地域社会論」の現在

第2章 太湖流域におけるフィールドワークの系譜
1 戦前のフィールドワーク
2 戦後のフィールドワーク

第3章 歴史学者とフィールドワークの実践
1 フィールドワークを実践する側と受ける側
2 フィールドワークと歴史学の展望
❖参考書籍・論文(一)―中国地域社会論を深めたい人へ

第4章 華南農村を歩く―福建省の農村と祀られる神々
1 歩文鎮蓮池社という村―林毅川氏との出会い
2 福建省歩文村蓮池社
3 迎神賽会
4 迎神賽会と村の領域

第5章 村のなかの「村」の名残―村の歴史をたどる
1 石倉村石倉社に林永記氏をたずねて
2 社と角落
3 角落と信仰
❖参考書籍・論文(二)―中国村落史研究を深めたい人へ

第6章 水上に暮らす人びと―太湖流域の水上世界
1 歴史文献とインタビューから見た太湖流域の漁民たち
2 歴史文献から水上の暮らしを映し出す
3 フィールドワークから水上の暮らしを映し出す

第7章 近現代の水上世界と今もなお生き続ける″伝統″
1 近現代国家による船上生活漁民の掌握と陸上定居の試み
2 生き続ける「伝統」的紐帯
❖参考書籍・論文(三)―中国漁民・漁業史研究を深めたい人へ

第8章 近現代中国の政治と日本住血吸虫病
1 中国における日本住血吸虫病流行史
2 戦後中国の政治と日本住血吸虫病
3 COVID-19、新型コロナウイルス感染症

第9章 近現代中国の日本住血吸虫病と語られる血防
1 日本住血吸虫病の現場(一)―地方志と血防志
2 日本住血吸虫病の流行地を歩く―血防工作関係者と医者へのインタビュー

第10章 現代中国の輸入性血吸虫病と「一帯一路」構想
1 日本住血吸虫病の最新状況―国内における他省からの″輸入″
2 中国人のアフリカ進出と感染
3 「一帯一路」構想と血防経験の″輸出″
4 歴史・住血吸虫病・フィールドワーク
❖参考書籍・論文(四)―中国感染症史研究を深めたい人へ

おわりに
索 引


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