新书:中兼和津次 編『毛沢東時代の経済:改革開放の源流をさぐる』
主编:中兼和津次
出版社:名古屋大学出版社
出版时间:2021年7月
価格:税込5,940円/本体5,400円
ページ数:312頁
ISBNコード :978-4-8158-1031-3
本书简介
現代中国のブラックボックスを開く ——。破壊的だったとされる毛沢東時代。ではなぜその後、急速な発展をなしえたのか。人民公社、重化学工業優先、三線建設など、当時の制度・政策の効果をはかり、現在への「遺産」を問う。歴史的視野のもと、冷静な経済学的分析をくわえた画期的著作。
執筆者
(執筆順、*は編者)
*中兼和津次(序章、第1章、終章)
唐 成 (第6章)
林 幸司 (第2章)
甲斐成章 (第7章)
寳劔久俊 (第3章)
加島 潤 (第8章)
厳 善平 (第4章)
峰 毅 (第9章)
羅 歓鎮 (第5章)
丸川知雄 (第10章)
目录
まえがき
序 章 経済実績とその背景
はじめに
1 経済成長の実態
2 構造変化
3 成長と変動のメカニズム
4 制度的・政策的背景
おわりに
第1章 毛沢東の政治経済学、鄧小平の経済学
はじめに
1 毛沢東政治経済学の特徴
2 毛沢東の経済目標
3 鄧小平の経済学
おわりに —— 毛沢東政治経済学を評価する
第2章 新民主主義から社会主義改造へ
—— 重慶市の事例を中心に
はじめに
1 共産党の都市接収政策 —— 建国初期の「接収」と「管理」
2 工商業聯合会の組織
3 組織機関としての重慶市工籌会
4 利益集約機関としての重慶市工籌会
5 五反運動・公私合営化と同業者団体の終焉
おわりに
第3章 人民公社(1)
—— 生産費調査からみた集団農業経営
はじめに
1 毛沢東時代の農業組織と農産物流通制度
2 生産費調査にみる農業経営の特徴
3 農業純収益の要因分解と仮想的賃金の推計
おわりに
第4章 人民公社(2)
—— 会計資料からみた生産隊と農家
はじめに
1 江蘇省靖江県および同県新橋人民公社の概況
2 X 生産隊の会計資料について
3 X 生産隊の構成と性質
4 X 生産隊の農業とその構造変化
5 国・公社・農家間の分配構造
6 農家間の経済格差と農村貧困のメカニズム
おわりに
第5章 水利建設
—— 治水・灌漑事業と労働蓄積
はじめに
1 水利建設の歴史的展開
2 水利建設の数量的評価
3 労働蓄積による水利建設
おわりに
第6章 農村金融
—— 資金移転からみた国家銀行と農村信用社
はじめに
1 農村における金融システムの形成
2 農村における金融的資金の流れ
おわりに
第7章 重化学工業
—— 傾斜的工業化政策とその評価
はじめに
1 重化学工業化の歴史的背景
2 重化学工業化の展開
3 重化学工業化の遺産と評価
4 もう1つの遺産 —— 改革開放の胎動
おわりに
第8章 軽工業
—— 社会主義工業化と繊維産業
はじめに
1 1949年以前の繊維産業
2 社会主義工業化政策と繊維産業
3 改革開放政策と繊維産業の長期的展開
おわりに
第9章 農村工業
—— 肥料・セメント工業からみた「五小工業」政策
はじめに
1 肥料工業にみる五小工業
2 改革開放後の肥料工業
3 毛沢東時代と改革開放後のセメント工業
おわりに
第10章 毛沢東時代の中国社会
——「上海小三線」での生産と生活
はじめに
1 毛沢東時代の孤立社会
2 上海小三線の展開と生産活動
3 孤立社会における生活
4 撤収後の状況
おわりに
終 章 改革開放の初期条件とは何か
はじめに
1 経済発展と体制移行における初期条件とは
2 改革開放は伝統社会と毛沢東時代から何を引き継いだのか
3 毛沢東時代の経済制度と政策をどう評価すべきか
おわりに —— 残された課題
あとがき
図表一覧
索 引