芳井研一『難民たちの日中戦争:戦火に奪われた日常』出版
著者:芳井 研一
出版社:吉川弘文館
出版年月日:2020/09/17
ISBN:9784642059091
页数:272
定価:1,980円
本书简介
日中戦争の全面化は、中国大陸で戦禍を逃れて流浪する厖大な戦争難民を生んだ。数千万に及ぶ難民は、戦争といかに関わったのか。新資料を駆使しつつ、日本軍の戦面拡大にともなって生まれた難民の動向や、都市爆撃が戦争の展開にもたらした影響を探る。国民政府と中国共産党の難民救済対策も検討し、これまでの〈日中戦争史〉に一石を投じる。
作者简介
芳井 研一
,1948年、石川県に生まれる。1975年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。新潟大学人文学部・同大学院現代社会文化研究科教授を経て、現在、新潟大学名誉教授、博士(社会学) ※2020年10月現在【主要編著書】 『環日本海地域社会の変容』(青木書店、2000年)、『柳条湖事件への道』(高志書院、2010年)、『南満州鉄道沿線の社会変容』((編)、知泉書館、2013年)。
目录
かえりみられなかった戦争難民―プロローグ/日中全面戦争と華北難民(日中戦争の全面化/宣撫班と難民/華北の治安戦と難民)/華中の戦場と難民(上海事変から南京侵攻へ/南京から徐州へ/武漢作戦と難民)/空爆と難民(広東空爆の衝撃/都市爆撃の拡大と日米通商航海条約破棄/東亜新秩序の脈略)/難民救済(国民政府の難民救済/中国共産党の難民救済/河南難民をめぐる構図)/アジア太平洋戦争期の難民(華中作戦下の難民/ドウリットル空襲と浙贛作戦/大陸打通作戦と難民)/難民問題の波紋(村落をめぐる攻防/北支那特別警備隊と民兵/日中戦争終結のシナリオ)/戦争の拡大と奪われた日常―エピローグ