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【直撃!本帰国レポ2】爆走1100㎞、九州まで飛ばした軽自動車の女

安住生活 2020-10-01

隔離明けに東京から自動車で福岡まで駆けつけて来てくれた最初のお客様と福岡のお店で記念撮影。本人は真ん中(本人了承済み)


 広州で5年間、ソルシエールという美容院を経営していた浦崎美樹さんが、お店を畳んで9月頭に本帰国した。自宅に戻る公共交通機関の手段がない浦崎さんは、レンタカーを借りて成田から福岡までの全区間1100㎞を一気に乗り通す荒業を選択した。成田から福岡まで戻るルートの状況、ご本人の福岡での生活状況をリモートでお届けしたい。

 

◎成田から九州までハイヤーが43万!!


今回の移動はレンタカーを使って1100㎞を走り抜いたことだ。いらすとやより


 9月6日から10日の4日間、成田のホテルに滞在している間、浦崎さんはどうやって効率よく九州まで行けるのか思案した。

 

「腰が痛かったためしばらくホテルにいるつもりでしたがちょうどレンタカーの軽自動車が空いていたのを発見したので、急遽帰ることを決意しました。レンタカーは当日でも空き車あればすぐに借りられます」(浦崎さん)

 

 海外からの帰国者は、例え空港での唾液の抗原検査が陰性結果であっても国から「公共交通機関を使って家に帰るな」と言う無責任な要請があり、しかもそこら中に不気味な自粛警察がうようよいる。

 コッソリ都内に出てから九州行きの寝台バスや新幹線に乗る、羽田空港から福岡行きの飛行機に乗ることは到底無理なのであった。いつかバレて、あとあと本人に降り掛かってくるリスクを考えれば、当然避けたい事案だった。

 

 ということ九州までの行程をネットで調べると以下のような選択肢が浮かんだ。

 

① お●持ちの浦崎さんは運転手付き43万円/人のハイヤーを使って戻る。

② ご主人や友だちがワザワザ成田まで迎えに来てくれる。

③ 自力で運転して九州まで帰る。現実は非情である。

 

①は流石に高すぎて無理、②に賭けたいけどそこまでお人好しの人はいない、ということで残された選択肢は、現実は非常な③の自力運転しかない。

 

 今回の帰宅はすべて高速道路の上を走って九州福岡までいくルート。「一度は東京からレンタカーごとフェリーに乗って福岡まで行くルートも考えましたが、フェリーの運営会社が倒産していて、利用できなかったんです。大阪から九州へのフェリーも考えましたが、途中で面倒になって止めました」(浦崎さん)


ニッポンレンタカーのHP。出発1時間前までに借りられるし、途中で乗り捨てもできる


 幸い、宿泊ホテル前にはニッポンレンタカーとトヨタレンタカーの2社があり、また実家の近くにもニッポンレンタカーがあり乗り捨て(返却)できることから、同社でピンク色の軽自動車を借りた。ターボ付きかどうかは分からなかった。

 

「車は2日間借りました。1日料金8800円プラス、福岡まで乗り捨て料金10万2960円。福岡までの高速料金2万5250円にプラスガソリン代を含めると全部で約16万円かかりました。高速道路はETC割引もあります!いつも運転免許証と一緒持っているから良かった😂。それにしても成田発福岡行きはのレンタカー代高い。福岡発成田行きならその半額なのに…あっ、乗り捨て代は成田も福岡も同じです」(浦崎さん)

 

 10日のお昼にチェックアウトしてからレンタカーの手配や食料の買い込みなどをしていたら、出発は15時を回っていた。人が混み感染リスクの高いPAやSAではお土産屋やレストランには寄らずトイレ休憩ぐらいしか考えていなかった。ホテルの近所のコンビニで大好きな梅干し味のおにぎりやお菓子、水などを買い込んでいよいよ成田出発と行きたいところだった…が、

 

「午後から雨が降っていました。チェックアウトしてホテルの目の前道路を渡るときにいきなりのハプニングが😅。道路で車が通り過ぎるのを待っていたら、通り過ぎた車の跳ねた水たまりの泥水を頭から被ってズブ濡れ😭両手ふさがっていたからそのまま急いで車🚗へ。めちゃくちゃブルーな気持ちのまま出発になりました😭」(浦崎さん)


出発直前のイメージ。いらすとやより

 

 雨なのに荷物で両手が塞がっていて傘すら差せない状況下のなか、それに追い打ちをかけるかのような「ザッバーン」はさすがの浦崎さんも苦笑するしかない。ショックのあまり肝心の写真を撮り忘れていたのであった。

 そうそう、中国から着てきた防護服は成田で捨ててきた。「フルアーマー美樹」のまま運転すると逆に不気味に映るか。


 大きな荷物は一度整理して3つまで減らした。ゴート札束が詰まった大きな袋をFIAT500のサンルーフから足で踏んで車内に押し込もうとするルパン三世一味を想像してしまった(笑)。

 

◎道路は続くよどこまでも〜1100kmの帰還ドライブスタート


興味本位でgoogleマップより成田空港から福岡ドームまでの距離を調べたら、自力で行くにはなかなか笑えない距離だった


 成田から福岡までの1100㎞という道のりは、中国で例えるなら広州から武漢、北京から南京、成都から昆明までの鉄道距離にあたる。飛行機や新幹線利用で考えれば数時間から半日もあればたどり着けるが、自分で運転する自動車だとそうは行かない。疲れもたまるしお腹も空くしトイレにも行きたくなる。

 

 幸い、成田から福岡までは東関東自動車道、東名高速道路、名神高速道路などの高速道路が1本でつながっているため、一度も下の道に降りることなく九州まで行ける。しかし、ここからが大変。1100㎞を時速100㎞で巡回運転しても軽く11時間はかかるし、そこまで体力と精神が持つ人間なんかいない。浦崎さんは、「とにかくこまめにPAに立ち寄って休憩を取ることのみ考えていました」と後述する。

 

 ルートはすべてカーナビが指示してくれるため、考えることなく楽ちん。非力な軽自動車ゆえ、追い越し車線には走らず左側をのんびり走っていた。

 

 「私日ごろから気付かないまま我が道を進むから、今ニュースになっている煽り運転を何度も見かけましたし、自分の運転する車の後ろにもよくピタリ着いてこられることもありました。実はそれが煽られているってことを初めて知ったんです😂。でもいちいち気にした事がなかったから😂、気にしたら道走れない🤣」(浦崎さん)

 

淡河PAにあるシャワーステーションは1回200円


 成田から大阪まで1〜2時間運転してはPAで5分間休憩し、再び運転してはPAで5分休憩する。これを繰り返すこと8時間。大阪から福岡までは9時間かけたドライブだ。途中寄った神戸の淡河(おうご)PAでは1回200円で使えるシャワールームがあり、ここで汗を流し、神戸PAで2時間ほど仮眠をとった。

 

「本当は、友だちがいる大阪で降りたかったけど😅、隔離開けに改めて行かないとですね。車は小いさいから運転中強風で煽られた日には飛んで行きそうでした😂」(浦崎さん)


九州に入った吉志PAでも仮眠を取る。ここにもシャワーステーションがある

 

 なんだかんだ大きな事故もなく、福岡の自宅に到着した日付は9月11日の17時。10日の15時に出発して以降、1100㎞のドライブ時間は実質17時間だったが、途中の休憩時間を入れると26時間の長旅だった。お疲れさまでした。

 

「最後の仮眠場所は九州。関門海峡を渡り九州入口の吉志(きし)PAに入った時点で気分も落ち着き近くのPAで爆睡しています😂」(浦崎さん)

 

◎Withコロナを掲げる日本大丈夫!?


 ところどころPAで睡眠休憩をとっていたため、自宅に到着して、近所にレンタカーを返却したあとは、眠ることなく大好きなモツうどんを食べて満足。また、日本帰ってから食べ続けているのは、卵🥚掛けご飯😂だ。


いらすとやでモツうどんの画像がないため、温玉うどんにしました

 

「やっぱり最高👍九州は、その日の新しい卵🥚が手に入いるから大好きなうどん😍。カツオと昆布だしの効いたうどん😂モツうどんは、最高です👍。安上がりでしょう😂」(浦崎さん)

 

 6日に日本に到着したその日に成田空港の検疫検査所で日本の連絡先を教えておいたため、到着3日目から本人宛に福岡の区の保健所から連絡が入り、帰国した日から朝晩の検温結果をメールで自主申告していた。

 

「保健所への自己申告は2週間続けていました。到着3日目に保健所から携帯に電話☎があり、毎日朝晩の検温を報告してください、と言われて毎日朝晩メールしていたら、報告3日目ぐらいから、まとめてでいいですと連絡が入りました。あとは、体調の変化ないですか?というメールが3回きました!」

 

 13日から20日まで残り8日間の隔離生活は、お店に顔を出すわけにも行かず自宅で大人しく待機しており、家の中をきれいに掃除する日々に追われた。


隔離中見た自宅からの虹の景色


 日本では19日から22日まで4日間の大型連休が入り、同時に政府が打った国内旅行割引キャンペーン「GOTOトラベル」の影響もあったせいで、日本全国で大混雑。日ごろコロナ自粛で鬱憤が溜まった人々がウサを晴らすかのように一斉に外出していると思わせるほど各地の渋滞のニュースが相次いだ。地方に行くほど顕著になる60〜80㎞の大渋滞はいくらなんでもおかしい。


 福岡にある浦崎さんのお店も例にもれず「連休中は、お客様が多く店内に詰めて入れられず、ずらして頂いているため、朝9時から夜11時くらいまで働いています😓死んだわ😅」(浦崎さん)とお店復帰後真っ先に過労にぶち当たった。幸い東京から友だちがわざわざ自動車に乗って福岡まで駆けつけて来てくれたことに浦崎さんも喜んだ。

 

「私の隔離が終わる日に合わせて来ていただきました最初のお客様が、東京から自動車に乗ってやって来てくれました」(浦崎さん)

 

 それにしても浦崎さんの目に映った日本社会は、あれほどコロナコロナと世間を騒がせているのに、その対策については「お願い」ばかりの無策っぷり。自主警察がいるとはいえ、中国で見てきた強制力を伴わない日本の歯がゆい対応に浦崎さんは苦々しく感じるという。


外出の際はマスクを忘れずに付けて出かけましょう。マスク無しだと嫌がる人もいますぞ。いらすとやより

 

「私は福岡ドームの近くに住んでいますが、野球⚾が終わって帰る人人人に卒倒されますし、連休でホテルも満室。でも、福岡よりもっと地方では、マスクすらしない人が多かった。これでは、感染が収まらないし😅、コロナは風邪🤧みたいにな雰囲気になって来ています😰。あと、換気もしているところとしてないところの2極化が進んでいます。それ以前に皆さん口を揃えてコロナで疲れたと言っていますが、疲れるほどの対策しているようには見えません😂。問題は、消毒液❗日本の各店の前に消毒液を置いていますが、大きいところほど薄め過ぎだろ~😔、というくらい薄めています。中国で経験した対策が凄かったから😂比較になりません。それでも日本の怖いところは、口に出さなくてもわかるでしょう、といういわば空気読め😰ですが、それだけではコロナ感染は防げませんょ」(浦崎さん)


換気は大事です。いらすとやより

 

 日本では、夏よりコロナ感染を予防しながら日常生活を送る「Withコロナ」という変な生活スタイルが流行りはじめそうだが、コロナで重症患者も出しているため油断は禁物。中国では都市封鎖が起きかねないほど大都市では50人以上の感染者を出しておきながら、日本の行政は何もしない。例えば具体的な数字を交えた対策がなく、ただ「お願い」と「注意喚起」で終わらせている限り、日本のコロナ禍終焉は、あと2年以上はかかりそうに思えて仕方がない。

 

 ただいま、コロナ禍で身動きが取りづらい浦崎さんの今後の予定について聞いてみた。

 

 「福岡であと1軒出店します!そして、コロナが落ち着いたらもう一度広州に戻ってきたいですね」(浦崎さん)


おしまい

最後までお読みいただきありがとうございました


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