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【中国と共に生きる】私にできる希望の種蒔き

2016-05-12 人民網日本語版 人民网日文版


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現在北京には様々な中日交流団体があるが、日本希望工程国際交流協会「Pia-Smile(ピアスマイル)」という北京で唯一の学生ボランティア団体があることをご存知だろうか。20064月に設立され、フリーマーケットによる募金活動や中国農村地域の希望小学校訪問といった公益活動を展開している。今回はこの団体の現代表で、中国伝媒大学留学生の木本隆さんと、彼らの活動をご紹介したい。

 

希望工程活動とは、経済的な理由により就学の困難な中国農村地域の子供たちが学校に通えるよう支援することを目的に、「中国青少年発展基金」が発起した公益事業で、その支援によって建てられた学校は「希望小学校」と呼ばれる。教育機関や国内外の民間企業の支援によって、198910月の始動以来今日までに18千校を超える希望小学校が建てられ、農村の子供たち約500万人に教育を受ける機会を提供してきた。

 

日本希望工程国際交流協会「Pia-Smile」も、この事業を陰ながら支える団体の一つだ。20064月(初代代表小山翔)に「農村留学生たちを繋ぐ笑顔の架け橋」という趣旨の下に設立され、「中国への理解を深め、日中友好の芽を育み、国際ボランティア活動を通じて志高い学生の揺籃となる」という目標を掲げている。主な活動には、希望小学校への訪問交流活動、フリーマーケットによる募金活動(収益は希望小学校への物品寄贈に充てる)、農村教育に関する講演会の開催などがある。

 

中国伝媒大学4年生の木本隆さんは、2014年からこの活動に参加するようになり、翌15年に11代代表に選出され、今年スタッフという立場で初めて希望小学校訪問活動に参加した。「様々な日中交流団体があるが、その多くは日本に興味のある中国人と交流するというもの。一方で『Pia-Smile』は、日本のことを知らず、しかも日本に対して良いイメージを持たない農村の子供たちと交流する。子供たちが自分の目で日本人を見て、接し、日本を理解し、それまでのイメージを払拭できれば、本当の意味で日中友好に繋がると思う」とこの団体に対する魅力を語る。今回の活動では、木本さんは参加者30人ほどを引き連れ、河北省灤平(ルワンピン)県の農村地域に位置する希望小学校を訪問、全校生徒の盛大な歓迎セレモニーに始まり、授業見学、大縄跳びやボール運びリレーといった内容の小さな運動会、折り紙や日本の伝統的なおもちゃの紹介、日中文化クイズ、日本の子供たちの学校生活の紹介など、2日間で充実した交流活動を展開し、最後は木本さんが「一番感動する瞬間」だという中国の名曲『朋友』の大合唱で締め括った。「子供たちがいつも本気で歌ってくれるのが嬉しく、一番印象に残る」と木本さん。

 
木本隆さんと李亜東校長

 

彼らの活動は、受け入れ側である各学校も高く評価している。今回訪問した河北省灤平県澇窪(ラオワ)郷中心校の李亜東(リヤードン)校長は、「活動を通じ、子供たちは日本の学校生活や日本に対する基本的な知識が得られた。これを機に、子供たちの心に種が蒔かれ、いつの日か山を越え国を越えて、経済や外交分野で国際的に活躍する人材に育って欲しい。そして今後もこの活動が続いてくれることを願う」と彼らの活動に期待を寄せる。

 


「日本人と中国人、見た目は同じだった。言葉は違うけど一緒に遊べてとても楽しかった。ありがとう。」

 

日本人留学生を誰よりも歓迎し喜ぶのは活動の主役である子供たちだ。「僕はこのだるま落としが好き」「僕はこまが好き。難しいけど回るとすごく楽しい」「僕はこのウルトラマンのお面が好き。ウルトラマンに変身したような気分になれる」。初めて見る日本人、初めて見る日本のおもちゃにゲーム、初めて聞く日本人の「奇妙な中国語」…。目に映るもの、耳に入るものすべてが新鮮で、子供たちが心から楽しむ様子がカメラを通じて伝わってくる。事前の打ち合わせから学校側との交渉、中国の子供たちとの交流内容の決定、参加者への事前研修、活動当日の進行まで、異国の地で留学生として暮らす木本さんや他の実行メンバーにとって決して楽な活動ではないだろう。彼らが活動の原動力としているものは、最後のアンケートで子供たちが自ら書いてくれる留学生たちへのメッセージだ。「『また来てほしい』『日本のお兄ちゃんお姉ちゃんと遊べて楽しかった』『いつか日本に留学に行きたい』といったコメントを見るたびに、活動を続けてきてよかったと思える」と木本さんらスタッフは口を揃える。

 

活動に参加するのは日本人ばかりではない。活動の趣旨に賛同し、中日友好の芽を育もうと多くの中国人学生も参加してきた。一参加者として、後に代表も務めた蘇軍さん(北京語言大学卒)は、4年来の活動経験を振り、「活動の最大の価値は最も純粋な喜びを得られるということ。中国人と日本人が互いを理解する上では、そのルートや方法が非常に重要で、農村地域で暮らす子供たちは日頃外国人と接する機会はなく、日本人に対するイメージはテレビや新聞など限られた媒体を介して見聞きする情報によって形成されている。日本人の側も、中国の農村地域を訪れる機会は少なく、互いに少しずれたイメージを持っていることがある。こうした訪問を通じて互いに触れ合うことで、情報の不均衡を打ち破り、より客観的に相手を理解することができるようになる。これこそが活動の核心的価値だ」と活動の意義を語った。

 

初めて中国の農村を訪れたという東條慎之佑さん(清華大学留学生)は、「今回の活動のために色々な準備をしてきたが、結果的には子供たちの方から積極的に交流を求めてくれ、自分が想像していた子供たちの様子とは違った。2日間を通して感じることがたくさんあった」と活動を振り返り、渡辺志太郎さん(中国伝媒大学留学生)は、「寄付されている学校だからといって、そこで学ぶ子供たちが他の学校の子供たちと何か違うかといえば全く同じで、皆生き生きと自信を持って過ごしており、こちらが勇気をもらう活動になった」と語った。一方的に何かを提供したのではなく、参加者らも逞しく生きる子供たちから大きなエネルギーをもらったようだ。

 

最後に木本さんは、「貧困はそう簡単には無くならないと思う。それでも、貧困がある限り今後も『Pia-Smile』は活動を続ける。より多くの人が活動に関心を寄せ、私たちの活も応援してもらえれば」と呼びかけた。彼らが共に歌った『朋友』の歌詞にあるように、農村の子供たちと留学生たちの出会いが生涯忘れられないものとなり、心の支えとなり、ここで蒔かれた希望の種が、いつの日か芽生え、友好の花となって咲き誇ってくれることを願う。



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