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【精神】巧みに育成されている日本の職人意識

2016-03-24 人民網日本語版 人民网日文版




日本製品はその独特な「職人の心」で人々に高い評価を受けている。数多くの日本の製造工場を見学した経験があるが、日本人の工場労働者は真面目できめ細やかで、「職人の精神」を深く感じさせられた。

 

日本人は技術や工芸が秀でた人々を「職人」と呼んで敬う。日本では「文化財保護法」によって工芸技術が無形文化財として保護されている。無形文化財の伝承者は各界でも尊敬を集め、特にその中でも重要無形文化財の継承者である「人間国宝」の社会的地位はさらに高い。

 

しかし「職人」が引き継がれていくにはこれらだけでは足りない。日本では幼稚園や学校教育のシステムの中に巧みにこれらの「職人意識」を盛り込んで、小さい頃から技術を研鑽する楽しみを育成している。

 

民間手工芸は長い修行を経てようやく職人となることができる上、民間手工芸の制作は非常に煩雑であり、原材料も高いので、利益もそれほど多くはない。例えば漆器の表面に象嵌された螺鈿や象牙の彫刻などは原材料が非常に高価なので、原材料とコストを合わせるとほとんど利益が上がらないと言ってもよく、完全に職人の伝統工芸に対する熱意と、この技術を伝承していきたいという思いによる。

 

以前、伝統工芸の伝承に取り組む京都伝統工芸大学校を見学したことがある。ここでは伝統工芸を愛する多くの若者たちが勉強に励んでおり、一定期間の訓練を経て、優れた陶器や木彫り、金属工芸などの工芸品を作り出すことができるようになる。若者たちがここで苦労して学び続けることができるのも、伝統工芸への愛があるからで、職人の精神を引き継ぐ人々が絶えないことが見て取れる。

 

日本企業の業界人たちは日本製品が大きく改善されてきたのは、市場の熾烈な競争があったからで、競争が厳しい環境においては、品質に頼るしかなく、自身の製品をより極めていかねばならなかったとしている。そのためには自然、技術に富んだブルーカラーの育成が必要となった。

 

日本では、肉体労働も頭脳労働もその収入に大きな差が無く、ブルーカラーの仕事も立派な仕事とみなされている。ブルーカラーの給与レベルは世界においてもやや高いレベルとなっており、ハイレベルの技術工の月給であれば一家を支えるのに十分だ。このような確かな物質面での基礎があるため、技術工は全身全霊で仕事に取り組むことができ、新しい技術や製品が次々と開発されるのだ。

 

日本の場合、政府が主導する科学技術の研究開発は日本の科学技術イノベーションコンテンツの20%を占めるに過ぎない。残りの80%の科学技術イノベーションのほとんどは企業が完成させている。民間企業こそが日本の科学技術発展の主力であり、「職人の精神」が日本の科学技術発展の源となっている。日本人は優れた品質を重視し、究極を追求する完璧主義者であり、一流の技術を持つブルーカラーたちが日本製造業が優れている最大の要因の一つだろう。

 

早稲田大学の鵜飼信一教授は「日本の90%以上の企業が中小企業であり、そのうちほとんどが社員が10人未満の零細企業だ。しかしその多くが日本の製造業の技術的能力を支えており、彼らこそが日本の製造業が優勢を誇る最大の功労者であり、日本経済の原動力なのだ」と指摘している。


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