上海メトロで“機動性”向上改革、ハブ駅での“安全検査”合理化、国際クレカ対応も
上海市は、鉄道駅から地下鉄駅への乗り換えを円滑にするために、「安全検査の相互認証」制度の導入を進めている。直接連絡通路の改造も行い、具体的な改善策を実施して問題解決に取り組んでいる。加えて、国際的な旅行者の利便性向上を目指し、空港駅などに国際クレジットカードが使用可能な専用窓口を新たに開設している。安全確保を最優先しつつ、都市の機動性と国際競争力を向上させることを目指している。
安全検査がもたらす機動性への影響
中国の軌道交通(地下鉄)の“機動性”に影響を与える問題として、真っ先に思い浮かぶのは改札口での安全検査だろう。とくに旧正月(春節)期間中において、上海駅及び上海南駅における鉄道から地下鉄への乗り換えに際し、必要とされる安全検査の重複が長い待ち時間の原因となり、問題となっている。利用客からは上海虹橋駅に見られるような「安全検査の相互認証」制度の導入が強く望まれていた。
上海地铁安检调整,无包通道要回归了?不少市民呼吁推广,记者调查→ (qq.com)
“二重検査”廃止への挑戦
上海交通局は、「安全検査の相互認証」を実現するため、鉄道と地下鉄の間に専用かつ封鎖された連絡通路の設置を計画している。とくに上海駅では、北側出口から地下鉄3号線・4号線への直接連絡通路の改造が進められており、南側出口から地下鉄1号線への直接連絡通路の利用時間も拡大された。
また、2019年の時点で「安全検査相互認証」のガイドラインが国家レベルで示されており、安全検査のスマート化と重複検査の削減に向けた取り組みが加速している。
国際クレカ対応窓口の設置
上海メトロでは、安全検査の効率化だけでなく、外国人利用者へのサービス向上にも注力している。浦東国際空港駅、虹橋第2ターミナル駅、虹橋第1ターミナル駅に設けられた外国人乗客向けサービス窓口では、VISA、MasterCard、Discover Card、American Express、Diners Club、JCB、中国銀聯(UnionPay)カードでの地下鉄乗車券の購入が可能になっている。1回乗車券はもとより、1日券や3日券、さらにはリニア乗車券等、多様な購入ニーズに応えている。
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