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上海の高級スーパー、シティショップが突然閉店

邦人NAVI 邦人NAVI 2024-04-19



上海を代表する高級スーパーマーケット「シティショップ」が、電子商取引の普及や新型コロナウイルスの影響で経営難に陥り、全店舗およびオンラインプラットフォームを突如閉鎖した。




事前通告なき閉鎖

第一財経日報の報道によると、4月16日、上海の高級スーパーマーケットの代名詞であった「城市超市(シティ・ショップ)」が突如として全ての店舗およびオンラインプラットフォームの運営を停止した。電子商取引の普及や新型コロナウイルス禍の影響による一時休業等で経営が圧迫されていたことが背景だと説明されている。ピーク時には上海だけで13店あった店舗は減少を続け、ついには廃業を余儀なくされた形だ。


今後は法的な枠組みの下で借金の清算を行い、債権者の利益を保護する方針が示されている。シティショップは1995年に設立された輸入食品スーパーの老舗で、商品の80%以上が輸入品で占められていた。「バイラルエッグロール」は定番商品として地元客からも広く愛されてきた。4月初頭の時点でも販売キャンペーンが行われていただけに、突然の廃業決定には市民の間で驚きの声が広がっている。各メディアの報道によると、閉店の知らせを数時間前まで受け取っていなかったサプライヤーもいたという。





市場競争が激化

上海における中高級スーパーマーケットの業態は年々厳しさが増す。そもそもシティショップは2017年の時点で「天天果園」に買収されている。天天果園はサプライチェーンの統合やO2O戦略を推進し、コミュニティ向けに「City Farm好菜集」などの生鮮事業の展開を図ったが、成功には至らなかった。


その一方で手強いライバルが次々と存在感を大きくしていった。フーマ―(盒馬)や叮咚买菜(ディンドンマイツァイ)、美团买菜(メイトゥアンマイツァイ)、奥乐齐(ALDI)がしのぎを削り、さらには倉庫型会員スーパーのコストコが上海に2店舗を開店して、たちまち数十億円の市場シェアを奪っていった。サムズクラブも上海市場に参入後、着々と店舗網を広げ、6店まで増やしている。新プレイヤーの攻勢を前に、シティショップだけでなく华润万家や永辉超市など旧来からの地元スーパーも利用者減少という苦境に直面している。



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