数字が紡ぐ中国の商戦、『520』の次に来る熱狂イベントは?
中国では伝統と現代が入り混じる“ショッピングイベント”で1年が埋め尽くされているかのようだ。いまや日本人の間でもおなじみとなった「双11節(ダブルイレブン)」、それに「618」といった電子商取引のプラットフォームが主催するもの以外にもユニークな記念日がある。「520」もその代表的なものの一つだ。
伝統と現代が交錯する“恋愛記念日”
中国では西洋由来のバレンタインデーや日本由来のホワイトデーのほかに中国独自の「恋愛記念日」がある。それが旧暦の7月7日の「七夕」で、織姫と彦星が一年に一度だけ天の川を越えて会うことが許されるというロマンティックな物語は、近年では多くのカップルが一緒に過ごす特別な日として認識されるようになった。
もうひとつ「中国版バレンタインデー」としてユニークなのが、非公式な記念日ながら5月20日の「520」である。「520」と説いて愛を告白するナンバーと解く。その心は「我(5)愛(2)你(0)」(愛している)──そんな数字の語呂合わせを起源とした記念日で、華やかな商戦が繰り広げられている。
ネットバレンタインデー「520」
「520」の起源は1998年に人気歌手の範暁萓がヒット曲『数字恋愛』で、「520」を「我愛你」と歌ったのが起源とされている。その経緯については当公式アカウント(公衆号)でも取り上げており、以下のリンク記事も参考にしていただけたらと思う。
🔗“520”の由来は?ネットバレンタインデー“暗号解読”のツボ (qq.com)
「520」ではカップル向けギフト、ジュエリー、花、チョコレートなどの特価セールを行ったり、バーチャルギフトが交わされるキャンペーンが華々しく開催される。テーマパークや観光地でも特別な夜間イベントやカップル向けのインタラクティブゲームが提供され、ホテルや旅行会社もカップル向けの特別パッケージを提供している。
7月に「上海の夏」国際消費シーズン:
もっとも「520」があってもなくても、上海はいま「五五購物節」という消費促進シーズンの真っ最中だ。上海国際コーヒー文化フェスをはじめとしてナイトライフフェスティバル、アートシーズン、グリーン消費、車の消費カーニバル、輸入製品のショッピングフェスティバル等、さまざまなイベントが目白押しだ。掲げられたテーマは合計15、アクティビティの数はゆうに1000を超えるという。
また、7月には「上海夏季国際消費シーズン」が開幕することも明らかになった。7月第1週の週末から10月の第2週末まで、豊富な文化・観光資源、高品質な製品とサービス、国際航空ハブ、グローバルクルーズ港、便利な交通網を活用し、コンサートや音楽祭、コンサート、文化アート展、スポーツイベントなどが予定されているという。どうやら上海では1年オールシーズンが“ショッピングイベント”で埋め尽くされているかのようだ。正しく小休止も知らない「不夜城」の名がふさわしい。(編集:耕雲)
参考
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