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新型コロナ感染後の原因不明の痛みについて

PS Japanese BeijingUnitedFamilyHospital 2023-12-02


北京もようやくアフターコロナに移行し、いつもの日常が徐々に戻ってきました。ただ、現在も多くの方がコロナ感染後の体調不良に悩まれているという状況があります。例えば胸の苦しさや息切れ、睡眠障害、身体の痛みや動悸などの症状がよくみられます。本コラムでは、これらの症状に関する診断方法や治療法について解説します.


新型コロナウイルスに感染した後、上記のようなの症状が2ヶ月以上継続し、他の病気の症状としては説明がつかない場合に、「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状」(いわゆる後遺症)であると考えることができます。


後遺症がみられる患者さんのうち、5-8%が「全身の痛み」、12-44%が「胸の痛みや違和感、息苦しさ」を訴えており、日常生活に大きな影響が出ていると回答しています(出典[1])。


更には、様々な検査をしても明確な原因が判明せず、納得できる治療が受けられないことで不安やストレスを抱えていらっしゃる方も少なくありません。




新型コロナウイルス感染症は

多種多様な痛みにつながる

可能性があります



新型コロナは筋膜炎を引き起こし、筋肉痛のような痛みを感じる場合があります。炎症が周囲の血管や神経を刺激し、強い痛みや長く続く痛みとなります。


この他にも、自律神経が過度な刺激を受けて自律神経失調に伴う様々な症状、例えば睡眠障害や動機、息切れ、倦怠感を感じる場合もあります。


picture source: pexels



チーク・アキュパンクチャー治療とは



チーク・アキュパンクチャーとは鍼灸治療のひとつで、頬にあるツボを細い鍼で刺激する方法です。全身の様々な疾患や痛みの緩和を目的として最近ではペインクリニック(痛み外来)等で取り入れる病院も増えています。


チーク・アキュパンクチャーは比較的新しい技術で、薬を使わずに行える治療です。たった一本の髪の毛ほどの細い鍼で、頬の特定のツボを刺激し、患者さん自身の身体の自己修復機能を活性化させます。ターゲットとするツボは明確に限定され、効果も早いですし、安全で痛みもほとんどありません(出典[2])。



新型コロナの後遺症に対する

チーク・アキュパンクチャーの適用



これまで、多くの臨床研究で筋膜炎に対するチーク・アキュパンクチャーの治療効果が報告されてきました。筋肉の痙攣および神経絞扼(こうやく)を緩和し、血液循環と筋肉の修復を促進することによって、痛みを軽減することができます。


上述のような実績から、チーク・アキュパンクチャーは新型コロナウイルス感染後の筋膜炎の治療方法としても、有効な選択肢のひとつと考えられています。



チーク・アキュパンクチャーで

治療可能な症状


1

筋肉や関節の痛み


筋肉や関節の急性/慢性の痛み。肩、首、腰、脚など。


2

神経痛


神経に起因する痛み。帯状疱疹の痛み、脳卒中後の疼痛など。


3

手術後や産後の痛み


手術を受けた後の痛み、吐き気や腹部の張り、胃腸の違和感、産後の恥骨結合離開や腹直筋離開による痛みなど。


图片来源:bigstock


4

その他の症状


◎ 胸の苦しさ、長く続く睡眠障害、腹痛、内臓の痛み、心理的要因にかかわる痛み;


◎ ぜんそく、鼻炎、放射線療法や化学療法に関連する痛みや不調;


◎ 新型コロナウイルス感染症に罹患した後の様々な後遺症(原因不明の痛み、動悸、胸痛、胸の苦しさ、倦怠感など)。



チーク・アキュパンクチャー治療の例



01

ひとりの若いお母さんが新型コロナ感染症にかかった後、胸の痛みがありました。複数の病院でCTや癌スクリーニングテストなど各種検査を受けたが痛みの原因が特定できなかったとのことで、痛みが軽くなる気配もなく、患者さんは不安がつのり無力感を感じていました。


この女性は当院の麻酔科ペインクリニックを受診され、担当医の楊医師が全身の健康状態を確認した後に胸痛の緩和のために必要と判断し、チーク・アキュパンクチャーを使用することになりました。この治療によって、身体の痛みが無くなっただけでなく彼女の「気持ちの病」も克服する助けとなりました。


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02

ある患者さんはコロナ感染後、左胸と背中の痛みが続いていました。軽く触れるだけでも耐えられないほどの痛みがあるということで、椅子に寄りかかることも、ベッドに横になることも出来ない状態でした。


いつくかの病院をわたり歩き、様々な診療科で各種検査を受け、治療も受けてみたけれども痛みが消えません。この方も麻酔科ペインクリニックを受診されて、チーク・アキュパンクチャーでの治療を受け、それまで2ヶ月以上も苦しめられてきた痛みが解消されました。


03

ひとりの患者さんは動悸および肩の痛みを訴え、安静時の心拍数が1分間に100回、食後の心拍数が120-130回まで上がって病院を受診されました。心臓内科での心疾患に関連する検査では原因が判明せず、患者さんは不安を募らせていました。


この方も麻酔科ペインクリニックを受診されて、チーク・アキュパンクチャーでの治療を受け、首や肩の痛みがおさまり、心拍数も正常範囲まで戻りました。



チーク・アキュパンクチャー治療の実際



まずは必要な検査をして痛みの原因を特定し、アキュパンクチャーの治療計画を立てます。鍼を刺したら、必要に応じて調整します。その後、20-40分ほどそのままの状態で安静にしていただきます。様子をみながら軽く鍼をタップします。


新型コロナ罹患後に上述の事例のような症状が続いている方がいらっしゃれば、まずは麻酔科ペインクリニックをご予約ください。問診を通して症状に合った治療方法をご提案いたします。



楊璐(Yang Lu)医師


麻酔科ペインクリニック主任

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1999年に首都医科大学を卒業し、2002年に同大学で修士号を取得、2008年に北京大学医学部麻酔学博士号を取得。2013年、アメリカ合衆国セントルイスのワシントン大学にて、痛み治療、産科麻酔法、経食道心エコー図(TEE)検査技術等の専門トレーニングを修了。


2015年の北京ユナイテッドファミリー病院入職以前には、北京大学第三医院に勤務し胸部外科、普通外科、産科、分娩、整形外科、神経外科等の手術麻酔医を担当。手術中のTEE検査においても豊富な臨床経験をもつ。難易度が高く緊急性が高い手術や高齢者の手術など、複雑なケースでの麻酔管理を得意とする。


楊医師は疼痛診断/治療の経験が豊富で、ワシントン大学のほか広州医科大学第二附属医院など、国内外の高名な疼痛医学センターで慢性疼痛の診療を学び、様々な疼痛疾患(首や肩、足腰の痛み、関節痛、帯状疱疹後の後遺症、頚椎症がもととなる頭痛、がんに伴う痛みなど)の症状や治療に詳しい。


楊医師はチークアキュパンクチャー技術に熟達し、急性/慢性疼痛の治療で成果を上げている。国内外の主要学術雑誌で10篇以上の論文を発表しており、学術会議にも積極的に参加、中国非公立医療機関協会麻酔委員会常務理事、北京非公立医療機関協会麻酔委員会常務理事、北京市麻酔学分科会青年委員および北京医学会疼痛学分科会青年委員を長年務めている。

張菊(Zhang Ju)医師


麻酔医

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2008年に中南大学湘雅医学院麻酔学科を卒業、2014年に清華大学医学部を修了し修士号を取得、その後北京協和医院で研修医として勤務。


北京ユナイテッドファミリー病院入職以前には、清華大学第一附属医院に7年間勤務し、心臓手術、小児手術等の各種外科手術の麻酔医を担当しており、また外来診療、救急治療室での麻酔や外傷時監護でも豊富な経験をもつ。


張医師は2度にわたって麻酔科分野での科研費を取得し、『中華麻酔学雑誌』や『臨床麻酔学雑誌』等の学術誌では7本の論文を発表。学術研究でも大きな成果を挙げている。


Reference:

[1] Carfi A,Bernabei R,Landi F,Aute GAC-P.Persistent Symptoms in Patients After Acute COVID-19.Jama-J Am Med Assoc.2020,324:603-5.

[2]《颊针疗法》,王永洲著,人民卫生出版社,2017


(Translated from an article originally published by the Anaesthesiology and Pain Management Department of  Beijing United Family Hospital on 3 April 2023)





当院は国際基準を満たす外資系総合病院です。日本語で診察できる医師が6名おりますので、0歳児から高齢者まで、安心してご受診いただけます。日本部スタッフ(無料医療通訳)もおりますので、サポートが必要な方はご予約時にご相談ください。


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