佐賀県のある弁当屋は、1892年の創業以来、ずっと鳥栖駅で弁当を販売している。しかしこの弁当屋の知名度を上げているのは、なんと中国の「焼売」なのだ。
同店と中国料理との縁は深い。現在、日本では各地に中国料理店があり、シューマイ(焼売)も珍しい食べ物ではない。しかし同店は1956年頃から、この焼売弁当を販売し始めており、その当時の日本ではまだ非常に珍しい「舶来品」だった。
同店のコックは長崎県に住む中国人からつくり方を学んだシューマイを、弁当のオカズとして入れて販売したところ、多くの客から人気を博し、このころからシューマイが日本市場に出回り始めたのだという。現在同店の焼売弁当は鳥栖駅の「名物」となっている。
他店のシューマイと異なるのは、同店の焼売は日本風にアレンジしておらず、今でも中国の広東の味を守っているという点。肉好きならば、同店の焼売は決して外せない「中国グルメ」と言える。佐賀県のある中国人留学生は、「焼売は日本で非常に人気の高い食べ物であることからも、中国と日本の文化交流の深まりを証明するものだ」と話している。
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