在中国工作的日本人:再这样下去,日本要不行了!
ビジネスのため中国に長年住み続けている、無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者であるジンダオさん。先日、仕事で中華系企業の工場を訪れた際に、そこで出会った日本人のシニア技術者たちの仕事ぶりを見て、大いに考えさせられたそうです。
为免费电子杂志撰写《写自上海!简单三分钟用照片记住的生活中文》的ジンダオ先生,因工作关系长年居住在中国。前几天为工作走访中国企业的工厂时,他见到了在那里工作的资深日本技术人员,引发了深刻的思考。
工賃が安い中国で自動化·無人化を進めるワケ
工资低廉的中国为何能推进自动化和无人化?
訪問したエリアは湖北省と呼ばれる中国中部にあるエリア。
我走访了中国中部地区的湖北省。
上海から高鉄と呼ばれる新幹線を使うと最速で4時間で行ける場所です。都心部は都市開発を急速に進めていて地下鉄工事や商業施設などの工事の真っ只中。まだ下町のエリアは残っているものの、建設ラッシュが始まった姿は十数年前の上海を彷彿とさせます。
这是从上海乘坐如新干线一般,名为“高铁”的交通工具,最快4小时能到达的地方。城市中心正如火如荼进行着开发,地铁建设和商业设施等项目都在施工中。还有老城区被保留下来,但这建设热潮和十几年前的上海十分相似。
一般的な庶民が食す軽食を扱う店舗は、上海に比べると3割から半額程度の値段設定。もちろん生活費が安い訳ですから給与も低く、繁華街で見かけた日本レストラン募集の給与は3,500元。若手サラリーマンの給与でも4,000元程度とのことで、この辺も上海などに比べ賃金も4割くらいは安い状態です。
一般人进出的快餐厅价格和上海相比便宜了三成到一半。生活费用少,自然工资水平也较低,在商业街看到的日本餐厅招聘信息中,看到的工资在3500元。年轻的工薪阶层的工资也只有4000元左右,这方面也比上海低了四成左右。
そんな情報を仕入れつつ、訪問先の工場が完全な「中華系企業」であったため、勝手に「工員が多く働いているのだろう」と想像しながら訪問したのですが、それが完全な間違いでした。
这些信息先入为主,再加上前往的工厂是完全的“中国企业”,所以我想象中“恐怕工厂里挤满了员工在工作吧”,然而事实却与想象大相径庭。
訪問した工場構内、整然とされていて非常にキレイ。そして人がいない。基本的に機械が加工を行い、工員は部材を準備している程度。整列された工場機器に数えるほどしか居ない工員達。想定外の出来事でした。
工厂内部整整齐齐非常干净。而且空无一人。基本上都是机器在进行加工,员工只需准备部件材料而已。一排排整齐的工厂器械中只有寥寥数位工作人员。真的让人意想不到。
工賃が安いエリアに工場があるので、数多くのスタッフを雇い製造を行っていると思っていたのが、カナリ機械化を進めているのでした。
原以为工资如此低廉的地区,工厂里一定会雇佣很多工人,但没想到机械化已经如此深入。
中華系企業ですが、お会いした相手は日本人。業界に精通していて、「ヘッドハンティング」で採用された方。与えられた使命は企業の効率化。
虽然是中国企业,但和我见面的是日本人。他因为精通业务而被“挖”来。他的工作是提高企业工作效率。
工賃が高い日本で自動化や無人化を進めるというのは理解できますが、工賃が安い場所でも自動化や無人化を進める中華系企業。日本人には考えられないかも知れませんが、その背景には少しでも条件の良い給与先を求めて、ある一定の年齢までは転職を繰り返すという中国人スタッフの姿があります。
日本人工费高昂,这种环境下追求自动化无人化还能理解,但在中国企业,即使是工资如此低廉的地区也在推进自动化和无人化。日本人或许不能理解,这其中一大原因是不少中国员工,会为了稍高一些的工资待遇,在一定年龄前不断跳槽。
雇う側からすれば、仕事を覚えた頃には転職。人の入れ替わりが激しいと、ルールの徹底ができず品質が安定しません。そこで、生産の標準化を実現するために、費用がかかっても自動化や無人化を進めて、一定の標準化や規則に従うよう管理を行いたいという事のようでした。
从雇主一方来看,他们的员工刚刚熟悉了工作就离职。人员流动太快,很难遵守规则,产品品质也得不到保障。于是,为了实现生产的标准化,即使费用高昂也要推进自动化和无人化,就是因为他们想要遵从一定的标准和规则来更好地管理和工作。
そして、その任務を担っているのが日本人なのです。
而担当这一重任的就是日本人。
中国で働く日本人駐在員たちの情けない姿
在中国工作的日本人不堪的一面
ヘッドハンティングされているため、結果を求められる。そして経営陣も日本人に期待をして雇用している。契約の一年一年が勝負なのでしょう。決めたことをバンバン推し進めて、カイゼンを実行しているようでした。
(接待我的日本人)因为是被挖角来的,所以公司对结果的要求很高。而经营方正是对日本人抱有期待才雇佣了他。合同签下的每一年都是决胜年,必须奋力推进决定了的事,改善工厂现状。
費用に対しての決済権もある程度は任されているようで多少コストが掛かっても、問題が解決してその後の運営の判断が良くなるなら全く問題ない。次の訪問時は提案と見積もり、関係者との手配と、30分の打ち合わせでスピーディに話がまとまりました。
由于出了高价聘请,他也有一定的决定权,虽然多少会花费一些成本,但公司认为只要问题解决之后的运营状况良好就没问题。我们第二次造访时,只用了30分钟就快速商讨了方案、报价、相关人员安排等内容。
個人的にはこのスピード感覚は非常に好きですし、中国では大変大切なスキルだと思っています。日本の場合はどうしても担当者が自分一人で責任を負うことを嫌うために、他の関係者を巻き込み責任分散を行います。そして多くの打ち合わせ時間と提案書を繰り返し提出して、ようやく見積書を提出……。
我个人很喜欢这种决定速度,这种决定能力在中国是十分重要的。在日本,人们不喜欢自己一个人负起所有责任,因此会把其他相关人员卷进来分散责任。然后一群人用很长时间来不断翻来覆去商讨提案,最后好不容易才能提交报价。
基本的に日本人のポジションは責任者で、現地企業の方向性を決めて、現地スタッフを導く立場にあります。そんな日本人たちが、たまに「これって○○さんが担当で」「いや、これって○○さんが」といった責任のパス回しを、我々の眼の前でしてくることもあります。
基本上,(在华)日本人的职位是负责人,决定当地企业的方向性,处在领导当地工作人员的立场上。但偶尔也会看到这些日本人说着“这个是○○负责的”、“不,这件事是○○来”来推卸责任。
正直みっともないというか情けないというか、日本本社の代表として看板を背負ってきている立場の日本人が、中国人スタッフがいる場所でそんな無意味な責任逃れの話を始める。
作为日本总公司代表,背负着重要使命的日本人,在中国员工在场的情况下无意义地逃避责任,说实话真是让人感到不忍直视和难为情。
組織の中で生き抜くために大切な処世術なのかも知れませんが、中国人スタッフからすると、どんな風に映っているのだろうと思ってしまう場合があります。昔に比べて海外駐在員の質が下がったと言われるのは、この辺も関係しているかも知れません。
这些可能是在组织中生存下来必备的重要处事方法,但我也会不禁想到,在中国工作人员眼中的我们究竟是什么样子。都说和过去相比,如今的海外驻留人员的质量有所下降,说不定也和这一情况有关。
また見積額が大きい場合は、中国現地法人では決済が降りず、日本本社で判断という事も多々あります。日本側を説得するために、プロジェクトが進むまでに半年や一年といった時間が経過してからスタートという場合もあります。
另外,报价较高的话,中国当地法人无法下决定,要交给日本总公司判断的情况也不少。为了说服日本方面,工程经常要拖半年到一年才能正式开工。
そうこうしている間に、元々の担当者だった日本人が帰任になり、次の担当者は前任者の案件だったのでと及び腰になり、引き継ぎされておらず分からないと、またイチから説明をしなければいけません。
如果在这期间,原来负责的日本人回国,新的负责人因为工作交接态度十分暧昧,而他对工程的态度不明确,就又需要从头开始说明一次。
できれば何事もなく、何事も変えず、何事も問題を起こさずに日本に帰任したい、という気持ちをお持ちの駐在員も少なくないのですが、この積み重ねが今後の日本企業と中華系企業の間における大きな差となっていくのでは無いでしょうか。
很多人都希望尽可能不出意外、不出变化、不出问题地回日本交差,但无疑,这种问题不断累积会成为今后中日企业之间产生巨大差异的原因。
技術の面でも競争力を失う日本
失去技术层面竞争力的日本
今回訪問した先の日本人のように、結果を求められ契約条件を持ったプロのスタッフの場合、行動力も判断力も違いますし、行動を決めたあとの投資力が桁違いに違います。
正如本次走访工厂中的日本人所说,因追求结果而签下合同的专业工作人员,他们的行动力和判断力是不同的,而中国企业在决策后的投资资本也是异常雄厚的。
また品質に関しても、現在の日本は過去の蓄積や日本人気質とも言うべき勤勉さなどで、どうにかカバーをしてきている部分がありますが、最近の日本企業のデータ不正のニュースなど見ていると、「今まで中国企業をバッシングしていたのに、結局日本でも似たような事が行われているのね」と思ってしまいます。
而在品质问题上,虽然如今的日本可以靠过去的积累和日本人气质中的勤勉把一些问题掩盖起来,但看到近来日本企业的数据造假新闻时,还是会觉得“明明一直都在嘲讽中国企业,结果日本不也在做同样的事情嘛”。
日本企業は技術者に対して冷遇と言われることがあるようですが、給与面だけではなく今回お会いした技術者の方は、非常に生き生きと仕事に取り組まれていました。
日本企业一直对技术人员冷眼相待,但这次和我见面的技术人员,非常积极地工作着。
その会社では、直接お会いした方以外にも日本人技術者が働かれているようで、休憩の合間に立ち話で打ち合わせをして物事を決め、次の行動に移されているようでした。結果がついて回るからかも知れませんが、自己責任で判断·行動し、余計な根回しや責任逃れの言い合いなども無い。
而除了和我直接见面的这位日本人外,这家公司也有其他的日本技术人员,他们会在休息时站着快速聊几句作出决定,然后展开下一步行动。虽然可能是被要做出结果追着被迫无奈,但他们也担负着自己的责任作出判断和行动,并没有多余的事前疏通或逃避责任。
技術者の彼らは、求められれば日本企業でも中華系でも働いて結果を出す。中華系は高給を与える変わりにノウハウを享受する。高給以外にやり甲斐や自身の技術が求められている点に、喜びや価値を感じているのでは無いでしょうか。
他们作为技术人员,无论是日本企业还是中国企业,只要条件允许总能做出结果。中国企业不仅提供高薪,还能让他们享受于技术开发。除了高薪之外,自己的价值和技术受到认可这一点也让他们感受到喜悦和自身价值吧。
日本企業に勤める中国人は、日本人との距離をうまい具合に保ち、「早く帰任しないかな」と思いながら、日本人の指示を「最低限守って」、したたかに仕事をしています。彼らからすると日本人は上司や仲間ではなく、日本から来たお客様程度の感覚なのです。
而在日本企业工作的中国人,他们小心翼翼地维持着和日本人的距离,一心想着“(日本员工)快些回国吧”,面对日本人的指示也是“完成最低要求”,勉强维持着。在他们心中,日本人并不是什么上司或同事,只不过是从日本来的客人而已。
それは日本人が現地で情熱を傾けて仕事をしていないのが、彼らに見透かされているからこそ。日本人自身が招いた結果なのです。
这正是因为他们看透了日本员工并无意在当地投入。这是日本人自己招致的结果。
高給の日本人を雇ってでも、自分たちにない考えや発想を取り込んで、中国での激しい競争に勝ち残りたい。日本と中国はIT業界においては差が開きつつあるという話もありますが、技術の面でも、日本は徐々に茹でカエルの如く沈んでいくかも知れません。
不惜高薪聘请日本人,获取自己没有的想法和观念,从而在中国激烈的竞争中留存下来。有说法称日本IT行业和中国正逐渐形成差距,至少在技术层面上,日本可能已如温水煮青蛙,慢慢被拉开了差距。
大家都在看