三伏の暑さに負けない体づくり!中国の夏の養生方法
7月11日から「暑さが最も厳しくなる」と言われている三伏に突入しました。これからが暑さの本番です!今回は「三伏」の由来や、「三伏」を元気に乗り切るための中国人の養生方法をご紹介します。
中国式の養生方法を取り入れ、夏の暑さを乗り切りましょう!
三伏とは?
中国では夏になると「三伏(san fu)」、「三伏天(san fu tian)」とよく耳にするようになる。日本でも、時候の挨拶や季語として用いられることがあるが、「三伏天」とは、もとは陰陽思想と「木火土金水」の五行思想に基づいた概念で「初伏(しょふく)」、「中伏(ちゅうふく)」、「末伏(まっぷく)」を総称したものをいう。夏の勢いが盛んで、秋の気配を降伏させるという意味があり、夏の最も暑い時期のことを指す。
三伏はいつ?
「三伏」の概念には、「庚(かのえ)」が重要な日となっている。陰陽五行にならうと、庚は「金の陽」に属し、「金」の性質として、夏を代表する「火」には弱いため、夏の庚の日は注意が必要ということのようだ。
夏至の後、3回目の庚の日を「初伏」(または「頭伏」)と呼び、この日から「三伏天」がはじまる。夏至後4回目の庚の日から「中伏」(または「二伏」)がはじまり、そして立秋後最初の庚の日から「末伏」(または「三伏」)となる。「初伏」と「末伏」はそれぞれ十日間と決まっているが、「中伏」は年によって十日間または二十日間ある。
今年の三伏天は?
「初伏」
7月11日~7月20日
「中伏」
7月21日~8月9日
「末伏」
8月10日~8月19日
★三伏天は40日間続く。中でも通常「中伏」の期間の平均気温が最も高くなるそう。
三伏天の養生方法
「頭伏餃子、二伏麺、三伏烙餅巻鶏蛋」
「三伏天」に関しては、いろいろな風習がある。食べ物では、「頭伏餃子、二伏麺、三伏烙餅巻鶏蛋」と言われており、「頭伏(初伏)」の最初の日には餃子、「中伏」の最初の日には麺類、そして「末伏」の最初の日にはラオビン(卵で巻かれた小麦粉のお焼き)を食すと良いとされている。この習俗の謂れはさまざまだが、暑さで食欲不振になってしまう時期に、食べやすく、みんなが好む栄養のあるものを食べて、健康維持に努めましょうということのようだ。
頭伏
中伏
末伏
上火、熱中症対策
中国ではこの時期は、湿度が高く体内の熱が発散しづらいため「“上火”しやすい(火が上がりやすい)」と言われている。(「上火」とは、体内に熱がこもり、“のぼせた状態”、“火照った状態”にあることで、「上火」の状態になると、様々な器官に炎症を起こしたり、イライラや不眠の原因になると考えられている。)「三伏天」の頃は、その「火」を抑えることが大切だと考えられている。
「火」抑える食べ物・飲み物
① ウリ科の野菜
西瓜(すいか)、苦瓜(にがうり)、黄瓜(きゅうり)、丝瓜(ヘチマ)、西葫芦(ズッキーニ)など。ウリ科の野菜は、水分量とカリウムを多く含み、解熱作用や利尿効果がある。体にこもった熱を冷まし、体の水分や塩分バランスを整える働きがある。食べすぎには注意。
② 緑豆
中国の夏の定番と言えば「緑豆湯」。緑豆を煮出して氷砂糖を入れ、冷やして飲む。緑豆は解熱、解毒、消炎、利尿などの作用があり、特に体の熱をとる働きが強い。お米と一緒に炊いて「緑豆粥」として食べられることも多い。
③ 羊肉
体を温めるというイメージの強い羊肉。しかし「伏羊一碗汤,不用神医开处方(三伏に羊のスープを飲めば薬は必要ない)」と民間で言い伝えられており、特に南方の地域で「三伏」に羊の肉や羊のスープを飲む習慣がある。熱を持って熱を制すると言う考え方。冷たいものを飲みすぎて弱った胃を温めるなどの効果も期待できる。
④ 凉茶
火鍋を食べた後など一年中、中国人に愛飲されている漢方茶で、夏には特によく飲まれる。市販されているものでは、「王老吉」「加多宝」が有名。甘草、仙草、菊の花、スイカズラ、ウツボグサなど“清熱解毒作用”のある薬草がブレンドされていて、体の余分な熱を取り除いてくれる。ほんのり甘い味がする。
⑤ 酸梅湯
こちらも夏になるといろんな所で売り出される漢方茶。梅の果実を薫製した烏梅(うばい)・山査子(さんざし)・甘草(かんぞう)などが使用されている。少し酸味があり、食欲増進、水分補給、夏の胃腸疲れにおすすめ。材料セットも数多く販売されており、素材の量を調整し自分好みの酸梅湯を自宅で作ることもできる。
「冬病夏治」
「冬病夏治」…中医学の考え方にもとづいて、冬にかかりやすい病気は夏に治療・予防するという意味。中医学では、夏は自然界の陽のエネルギーが強くなる季節であり、人体の陽のエネルギーも強くなって、気血の流れが旺盛になると考える。冬になると、虚弱で風邪をひきやすい、胃腸が弱い人、慢性の呼吸器疾患の人などは、陽のエネルギーが弱いことが原因であるとして、夏の暑い時期に陽のエネルギーを補って、冬に病気にならない身体づくりをすることを目的としている。
「三伏貼」
「冬病夏治」の治療に用いられるのが「三伏貼」。初伏・中伏・末伏の午前11時までに、背中などにあるツボに中国伝統薬を「三伏貼(体を温めるはたらきをもつ生薬数種類を粉にしたものに水分などを加えて泥状に練ったもの)」を張り付ける。合計3回貼ったら1年の治療が終了、3年で1クールの治療とされている。特に、慢性疾患や呼吸器系の疾患(喘息、気管支炎)などには有効とされている。
その他
「藿香正気水」
中国家庭の夏の常備薬といえば「藿香正気水(かっこうしょうきすい)」。特に夏風邪、食欲不振、下痢、嘔吐などの症状や、それに伴う倦怠感などに有効。
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文/編集 by 蘭庭編集部
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