【有声美文】万叶恋歌-樱之章09-神谷浩史
万叶恋歌-樱之章08
朗读/神谷浩史
遅いな。いつもこの時間に通るはずなんだけど。
啊,好慢啊。平常都是这个时间经过这里的。
おれは、彼女の通る時間に、いつもの道へとやってきた。
我总是在她要经过的这个时间来到这里。
やばっ、緊張してきた。
糟糕,好紧张。
会えない日が続くほどに、切ない思いは募っていった。
见不到她的日子一天一天地继续,切不断的思念也越来越厉害。
彼女の笑顔を見たい。彼女の声を聞きたい。彼女を、この腕で抱きしめたい。
想要见到她的笑脸。想要听到她的声音。也想要用这双手抱住她。
そう思った時には、足がこの場所に向かっていた。
这样想的时候,脚总是不自觉的就走到这里。
あ、そろそろ、通る時間だよな。時計に目をやると、彼女が通る時間に近づいてきた。
啊~差不多快要到她走过这里的时间了吧。看看手表,已经接近她要经过的时间了。
やっぱり、セリフとか考えてきたほうが良かったか。
果然,还是考虑一下台词比较好吧。
---下つ毛野 安蘇の河原よ 石踏まず 空ゆと来ぬよ 汝がこころ告れ---
『下野安苏河滩;未踩石头跨如飞,快把心事向我谈。』
あなたに会いたくて、空を飛ぶ気持ちで来た。だから、気持ちをきかせてほしい。
——想要见你,都想从空中而来。好想倾听你是怎样的心情。
この音を読んだ人も、今のおれと同じような気持ちだったのかな。
读过这首和歌的人是不是有着和我一样的心情呢?
暗闇の中から、コツコツと、足音が聞こえてくる。間違いない、彼女だ。
我听到了从黑暗中传来的,咯噔咯噔的脚步声。没有错,一定是她。
「こんばんは。あのう、おれのこと、覚えていますか。あ、あの、今日は、どうしても言いたいことがあって、あなたを待っていました。話、聞いてくれませんか。あっあのう、すっ、好きです。おれと付き合ってくれませんか」
“晚上好。那个~你还记得我吗?啊~那个~有一件事情,今天无论如何都想要告诉你。我一直在等你。我的话……你愿意听一下吗?那、那个,我……我喜欢你。请和我交往好吗?”
突然すぎて、驚いたかもしれない。でもこの言葉が、おれの気持ちのすべてだ。
也许太突然,吓到她了吧。但是这句话,代表了我所有的心情。
恐る恐る、彼女の顔をのぞくと、泣きそうな顔をした彼女と、目が合った。
战战兢兢,偷偷地看她的脸,和面露无奈的她目光相遇了。
でも、しっかりとした意匠を宿したその瞳は、おれをまっすぐ捉える。彼女は、「コクン」っと頷いた。
但是我捕捉到她那双带着坚定眼神的眼睛。她点点头。
その瞬間、おれは彼女の手を取り、自分の胸元に引き寄せた。絶対、大事にするから。
那一瞬间,我握住她的手放在了我的胸前,绝对,我绝对会珍惜的。
おれは、いつまでも、いつまでも、星明かりの下、彼女を抱きしめていた。
在星光下,我一直一直地抱着她。
—終わり—
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