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【ジャイアントパンダ】赤ちゃんパンダ誕生による「パンダ経済効果」 上野の中華料理店の株価急騰

2017-06-15 人民網日本語版 人民网日文版

東京の上野動物園は12日、東京都が中国から借り受けているメスのジャイアントパンダ「シンシン」が同日午前、赤ちゃんパンダ1頭を出産したことを発表した。

赤ちゃんパンダの誕生を受け、上野動物園の近くにある中華料理店の株価は急騰した。東京の各業界が、赤ちゃんパンダによってもたらされる経済効果に大きな期待を寄せている。

【目に入れても痛くないほどの可愛がりよう】

上野動物園の福田豊園長は12日、赤ちゃんパンダの誕生は大変嬉しいと喜びを示した。

金子美香子・教育普及課長は、「母親のシンシンがずっと赤ちゃんを抱き続けているため、赤ちゃんの体重を量ることができない。今のところ、母子ともに健康だ。当園は当分の間、24時間態勢で赤ちゃんの発育を見守ることにしている」と話した。

金子氏は、13日に行われた記者会見において、「中国から招かれた専門家は、生まれたばかりの赤ちゃんパンダを育てる母親パンダのサポートをした経験がある。当園は、この専門家とともに、シンシンが赤ちゃんを世話することができるのか、赤ちゃんが母乳を飲んでいるのかどうかを注意深く観察している」と説明した。

万が一、赤ちゃんに問題が生じた場合、同園は中国の専門家の助言を得ながら、シンシンの懐から赤ちゃんを取り上げ、保育器に移して飼育する計画という。

同園は今のところ、シンシンが単独で赤ちゃんを育てることができると判断し、このまま観察を続ける意向を示している。

【赤ちゃん死亡という5年前の悲しみを乗り越えて】

上野動物園で赤ちゃんパンダが誕生したのは、5年ぶりのことだ。

シンシンと雄パンダ「リーリー」は、2011年2月、繁殖の研究目的という名目で中国から有償で借り受けた形で上野動物園にやって来た。

2012年7月、シンシンは赤ちゃん1頭を出産したが、誕生からわずか6日後に肺炎で死亡した。

その翌年の2013年5月、シンシンに妊娠の兆候が見られた。しかし、その喜びもつかの間、「偽妊娠」であることが判明した。

メキシコで飼育されているパンダのカップル「インイン」と「ペイペイ」の間には、7頭の赤ちゃんが生まれていたため、上野動物園側の落胆は大きかったことだろう。

今年5月中旬、シンシンには、主食の竹を食べる量が減り、休んでいる時間が長くなるといった妊娠が疑われる一連の兆候が見られた。同園はすぐに「シンシン」の展示をいったん中止し、安心して出産できる環境を整え、ついに新たな生命を迎えることとなった。

【笑みをこぼす中華料理店の店主】

赤ちゃんパンダ誕生のニュースが流れると、同園近くの中華料理店の店主の顔からは思わず笑みがこぼれた。

上野動物園の近くにある中華料理店「東天紅」の株価は、赤ちゃんパンダ誕生のニュースが流れると、一気に上昇した。今後、赤ちゃんパンダを見に来る来場者が急増するにつれて、中華料理店を利用する客も増えると期待され、株価上昇につながったとみられる。

もう一件、上野界隈の中華料理店「精養軒」の株価も、ほぼ同時に高騰した。

実際のところ、パンダ関連銘柄にとっての好材料は、これまでにも「東天紅」の株価を押し上げてきた。今年2月、シンシンとリーリーの交配成功のニュースが流れた時、同店の株価は一度大幅に上昇した。2013年、シンシンに「偽妊娠」の兆候が見られたというニュースが出た時も、株価が跳ね上がった。

【上野の街全体にあふれるパンダのイラスト】

赤ちゃんパンダ誕生のニュースが出た後、上野の各商店の動きは極めて素早く、様々なパンダ関連グッズを売り出した。それらはどれも、思わず買いたくなるような可愛さあふれる商品ばかりだ。

上野松坂屋は12日から20日まで、販促キャンペーン「ハッピーパンダウィーク」を催している。

同店は、パンダデザインのパッケージが施された限定商品を販売。また、紙製のパンダ帽を無料で配布し、観光客の人気を集めている。さらには、パンダの顔の形をした巨大なアドバルーンまで登場した。

日本経済新聞は、「関西大学の宮本勝浩名誉教授は、入園者数やグッズ売り上げの増加などで、赤ちゃんパンダは東京都に267億円の経済効果をもたらすと試算している」と報じた。日本の景気回復に力強さが欠ける状況において、各業界はパンダ誕生によってもたらされる経済効果に大いに期待している。

【パンダへの愛情あふれるネットユーザーたち】

あるネットユーザーは赤ちゃんパンダ誕生を記念して、パンダの絵を制作した。

みんなが続々と赤ちゃんパンダ誕生を祝福し、3頭家族となったパンダの「吉祥三宝」に会いに行きたい気持ちを次の通り表現している。

「シンシンが赤ちゃんを産んだ!元気に育ちますように!いずれ『赤ちゃんパンダブーム』がやってくるだろう! 」

「シンシン、おめでとう!出産お疲れさま!赤ちゃんが元気にすくすく育ちますように」

「上野動物園で赤ちゃんパンダが誕生した!おめでとう!早くシンシンと赤ちゃんに会いたいな」

「シンシン、赤ちゃん誕生おめでとう!上野動物園に会いに行くからね!」

「一日も早く、シンシンと赤ちゃんの元気な姿を皆が観ることができますように」

「母子ともに健康で安心しました。赤ちゃんが無事育ちますように。このところ動物園には行っていないが、上野動物園には早く行きたいな」

【期待される中国人観光客の増加】

シンシンと赤ちゃんパンダは、まだ公開されていないが、13日は雨だったにも関わらず、多くの人が父親パンダに会いに上野動物園を訪れた。

金子氏は13日、「これまでの経験から、赤ちゃんパンダが公開されるのは、誕生後少なくとも半年後以降となるだろう。赤ちゃんの具体的な成長状況にもとづき、当園が公開のタイミングを判断する」と説明、次のように続けた。

「1972年、『ランラン』と『カンカン』が、日中国交正常化を記念して中国から上野動物園にパンダが初めてやってきた。日中国交正常化45周年という節目の年に新たな命が誕生したことを、私たちはとても嬉しく思っている」。

「現時点で、赤ちゃんパンダはまだ極めて小さい。中国からの専門家によるサポートのもとで、順調に成長してくれることを願っている。これが、我々にとって当面の重要任務である。赤ちゃんがある程度大きくなれば、より多くの中国人観光客も見に来てくれるようになることを期待している」。

同園が提供した写真を見ると、シンシンが大事に赤ちゃんを口にくわえている様子が分かる。「目に入れても痛くないほどの可愛がりよう」とは、まさにこのことだ。新華社が伝えた。

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