和中国春晚一样尴尬的日本红白歌会,今后该何去何从?
視聴率は例年どおり
收视率一如往年
2017年の大晦日に放送された『第68回NHK紅白歌合戦』。今年9月に引退する安室奈美恵のパフォーマンスや、欅坂46のメンバーが過呼吸で倒れたことが話題となったが、視聴率は昨年までと大きな違いはなかった。具体的には、第1部が35.8%(前年比+0.7%)、第2部が39.4%(同-0.8%)だ。
“第68回NHK红白歌会” 已于2017年除夕播放。虽然将于今年9月引退的安室奈美惠的演出、欅坂46成员因过呼吸晕倒等事件成为话题,但本次收视率与去年为止的收视率并没有较大差别。具体来看,第1部分的收视率为35.8%(同比上年+0.7%),第2部分收视率为39.4%(同比上年-0.8%)。
第2部はワースト3位と報じられたが、統計的には誤差の範囲だ。ビデオリサーチ社も、前提として標本数900・視聴率40%の場合は、誤算範囲を3.3%としている(「TV RAITING GUIDE BOOK[視聴率ハンドブック]」(PDF))。過去10年の平均は1部が35.2%、2部が41.4%なので、誤差を考えると例年と大して変わらない結果だと言える。
据报告,第2部分收视率排在历年倒数第3,但统计学分析仍处在误差范围内。Video Rearch社也以样本数900,收视率40%这一情况为前提,将误差范围定在3.3%(「TV RAITING GUIDE BOOK[收视率手册]」(PDF))。因为过去10年“红白”的平均收视率分别为第1部分35.2%,第2部分41.4%,考虑到误差,可以说收视率与历年相比没有太大变化。
無難な策と“サブカル演歌”
权衡之策与“亚文化演歌”
内容的には、タモリとマツコ・デラックスがうろうろする企画が不評だった2016年や、アニメ枠が目立っていた過去5年ほどと比べると、2017年の『紅白』は無難にまとめたという印象だ。
从内容上来看,2016年塔摩利和松子·Deluxe意义不明的环节策划评价不佳,过去5年中动画歌曲相当突出,与之相比,2017年的“红白”给人一种无功无过平稳收场的印象。
総合司会に『LIFE!~人生に捧げるコント~』の内村光良を抜擢、紅組司会は昨年に引き続き朝ドラ『ひよっこ』の有村架純が務めるなど、自局のネタを強めた印象も感じられた。『シン・ゴジラ』企画にも時間を割いた昨年と比べ、目立った企画が見られなかったのは、安室奈美恵と桑田佳祐の出演が決まっていたからかもしれない。
本次红白综合主持起用了“LIFE!~献给人生的小说~”的主演内村光良,红组主持则是自去年起担任晨间剧《雏鸟》主演的有村架純,如此安排给人种NHK在加强与本台相关内容的印象。与去年专门匀出时间的“新·哥斯拉”策划相比,今年的“红白”没有醒目策划的原因也许是因为安室奈美恵及桑田佳祐确定参加演出。
そんななか強い企画性で注目すべきは、第1部の最後に登場した登美丘高校ダンス部の位置づけだろうか。なぜか年末の音楽番組で幾度も共演した荻野目洋子ではなく、郷ひろみとのコラボレーションだった。しかもバブル以前の1984年に発表された「2億4千万の瞳」をユーロビート調にアレンジした「GO! GO! バブルミックス」。企画として無理矢理感はあるが、登美丘高校ダンス部を出演させるには、そこしかなかったのかもしれない。
在节目单中,经过细致策划应该着重关注的应该是第1部分最后登场的登美丘高校舞蹈部吧。为什么不是选在年末音乐节目上合作多次的荻野目洋子而是乡广美呢?而且还是将泡沫经济时代前,即1984年创作的《2亿4千万的眼眸》一曲以eurobeat调重编曲为《GO! GO! Bubble Remix》?作为一个策划来说确实有种强行感,但若要让登美丘高校舞蹈部出演的话,或许只有这里是最合适的。
荻野目洋子が出演しなかった理由ははっきりしないが、おそらく再ブレイクが秋以降だったからだろう。まさか年末にかけて、ここまで荻野目洋子が注目されるとはだれも思わなかったはずだ。
荻野目洋子没有参加本次红白的理由尚不明晰,有可能是因为再次走红时已经过了秋季。当时没人预见到年末这个时段,荻野目洋子居然获得了如此高的关注。
また、2017年の「Billboard Japan Hot 100」年間チャートを見てみると、3位にランクインしたDAOKO×米津玄師「打上花火」が出場しなかったのがいちばんの謎だ。1位の星野源「恋」は2016年発表の曲、2位のエド・シーラン「Shape Of You」が洋楽であることを考えると、去年発表された邦楽でもっともヒットしたのは「打上花火」だと言っていい。4・5・10位の欅坂46、6位のTWICE、7位の乃木坂46が出演しているところを見ると、DAOKOの出演がならなかったことにはやはり首をひねってしまう。
接下来,我们来看看2017年“Billboard Japan Hot 100”年表,位列第3的是DAOKO×米津玄师的《烟花》,这首曲子没能上节目单可算是最大的谜团。获得第1名的是星野源的《恋》,创作于2016年,再考虑到位列第2的EdSheeran的《Shape Of You》是西洋音乐,可以说去年发售的国内音乐中最热门的就是《烟花》了。排在第4、5、10名的欅坂46,第6名的TWICE、第7名的乃木坂46均参加了本次红白,据此来看,DAOKO没能出演确实是件让人不解的事情。
もうひとつ気になったのは、初出場のアーティストたちだ。具体的には、SHISHAMO、竹原ピストル、WANIMAの3組だ。語弊を恐れずに言えば、これらのパフォーマンスや楽曲は非常に“演歌的”だった。SHISHAMOは“サブカル演歌”(例:JUDY AND MARY)、竹原は“フォーク演歌”(例:長渕剛)、WANIMAは“ロック演歌”(例:MONGOL800)という具合に。
此外让人在意的是初次参加红白的歌手。具体来说就是SHISHAMO、竹原皮斯托、WANIMA这3组。不怕说错话,在笔者眼中,这三组的表演及乐曲非常有“演歌”风格。具体地说,SHISHAMO是“亚文化演歌”(例:JUDY AND MARY)、竹原是“民谣演歌”(例:长渕刚)、WANIMA则是“摇滚演歌”(例:MONGOL800)。
そう感じさせるのは、これらの音楽ジャンルが非常に固定化されて浸透しているからだ。ほとんど大きな変化が生じないジャンルだからこそ、『紅白』が想定する「お茶の間」的テレビ空間にも馴染むと捉えられているのだろう。もはやそれは、演歌のように中高年層にも受け止められる内容だ。
之所以笔者有这种感觉,就是因为这几组歌手的音乐类型已经相当固定并深入人心。正因为是不会产生太大变化的类型,才能让人意会到,“红白”的意图是让人们对这个设想的“合家团圆”的节目氛围产生亲切感。这几组已经相当于演歌,成为中老年龄层也能接受的内容了。
残存する“国民的一体感”の形式
残存的“国民集体感”形式
もっとも注目されたのは、おそらくトリのひとつ前の安室奈美恵だろう。結果としては、しっかりとしたセットが準備されたどこかのスタジオからの中継で、トークを含めて尺も5分程度だった。
最引人注目的,大概是安排在两组压阵前特别出演的安室奈美恵吧。从结果来看,是在某个准备相当完备的摄影棚中直播,包含talk大概5分钟左右。
そこで選ばれた曲が「Hero」なのも、2016年夏季オリンピックのNHKテーマ曲であることを考えれば順当なのだろう。事前に、20分の特別枠で出演するという報道が一部から出たときは、コンサートで繰り広げるパフォーマンスを『紅白』で繰り広げるのではないか、そして小室プロデュース以降を知らない視聴者の度肝を抜くのではないか──そんな期待を一瞬持ったが、穏当にまとめてきたという印象だ。「Hero」は先進性を持ちながらメジャー感のある良い曲だが、安室のダンスが観られなかったのは残念でもある。
选曲是《Hero》,考虑到这首曲子是2016年夏季奥运会的NHK主题曲,倒也妥当。之前有报道表明安室将有20分钟的特别出演,笔者一瞬间曾这么期待过:不会是在“红白”过程中播放演唱会吧?让对她与小室制作人最后一次合作后的经历不甚了解的观众大吃一惊吗?不过最终还是平稳收场了。《Hero》兼具前卫与主流,是首相当棒的曲子,不过看不到安室的舞蹈也是种遗憾。
しかし、安室が特別枠で、しかもNHKホールではなくべつのスタジオからの出演だったことが、現在の『紅白』の限界なのかもしれない。
不过,安室是特别出演,又是在其他摄影棚演出而并非NHK大厅,这也许是现在“红白”的极限了吧。
そもそも『紅白歌合戦』は、趣味志向や価値観がもはやバラバラな日本であるにもかかわらず、過去の“国民的一体感”があった時代の形式を続けている時点で、かなりの矛盾を抱えている。流動化する社会でさまざまな価値観を持つひとびとが生活するなか、もはや誰もが共有する“常識”や“国民的一体感”がありうるはずがない(その不安の反動で生じるのが排外主義だ)。ただ、それでも同時間帯トップの視聴率を取り、この10年ほどはその数字に大きな変動はない。ならば続けることがベターという判断になる。
在兴趣导向及价值观多元化的日本,依旧延续着过去“国民集体感”时代形式的“红白歌会”本身就含有多种矛盾。在流动的社会中,人们持有各种不同价值观,几乎没有谁还怀有共同的“常识”或“国民集体感”了(在这种不安的反作用下产生的是排外主义)。但即便如此,红白在同一时间段仍获得第1收视率,且这10年间这一数字没有发生大变动,人们得出这样一个判断:那么继续下去为好。
よって制作側は、毎年難しい舵取りを強いられる。そこで『シン・ゴジラ』やタモリ&マツコを使って果敢に攻めたのが2016年だったとすれば、自前のネタで安全策を採り安室奈美恵と桑田佳祐に託したのが2017年だったと感じられた。
由此,制作方每年都被迫担任决断这一难事的掌舵者。所以才会在2016年起用《新·哥斯拉》策划及塔摩利&松子组合果断出击,2017年则采用了NHK固有内容这一安全策略,将重点交付给安室奈美恵和桑田佳祐。
内向き志向からの脱却はあるか
能否抛弃内向意识
ことほどさように、日本でもっとも「あーだこーだ」言われるテレビ番組『紅白歌合戦』だが、歴史を紐解くと打ち切りの危機もあった。平成とともに2部制となった1989年のことだ。
虽然 “红白歌会”是日本最为人“议论纷纷”的电视节目,但翻阅历史,红白也曾出现过停播的危机。那是1989年,刚进入平成时代,节目框架改为两部分时发生的事。
この年に就任したNHKの島桂次会長は、幾度も『紅白』の打ち切りに言及した。NHKの情報誌『ステラ』にも、小説形式の「“紅白”動く」という記事が掲載され、後継番組は世界中から国際中継する音楽番組だとされた(1990年9月21日号)。
当年就任NHK会长的岛桂次就曾数次提到要停播“红白”。NHK的情报杂志《STELLA》也曾以小说形式刊登《“红白”动向》报道,预计安排的继任节目是自世界范围进行的国际直播音乐节目(1990年9月21日号)。
この80年代後半は、『紅白』の視聴率が急落した時期でもあった。1984年に78.1%だった視聴率は、66.0%(85年)→59.4%(86年)→55.2(87年)→53.9%(88年)と5年間で25%近くも急落した。当時は前半がアイドルで、中盤以降は演歌という構成だったが、それが受け入れられなくなったのだ。
80年代后半,“红白”也曾出现过收视率飞速下跌的时期。1984年收视率为78.1%,随后几年分别为66.0%(85年)→59.4%(86年)→55.2(87年)→53.9%(88年),5年间收视率飞速下跌近25%。当时的红白节目安排为前半偶像派,后半演歌,但观众不买这个帐。
この当時は、音楽が多様化かつ拡大していった時期と重なる。79年にソニーからウォークマンが発売され、80年代中期以降にはCDが浸透していく。音楽産業もCDの浸透とともに86年から拡大を続けていく。その一方でTBSの『ザ・ベストテン』が終了するなど、地上波テレビの音楽番組にも陰りが出てくる。『紅白』もそうした波に飲まれつつあったのだ。89年以降の2部制は、そうした音楽状況にアジャストしようとしたためだ。
当时,音乐也处在多样化且逐渐扩大的时期。79年索尼发售walkman,80年代中期之后CD进入人们的日常生活。音乐产业也随着CD的普及而自86年起持续扩大。另一方面,阴影也逐渐笼罩了无线电视的音乐节目,例如TBS的节目《The Best 10》就在这个时期停播的。“红白”当时也正被这场浪潮逐渐吞没。89年之后的2部的节目安排形式,就是出于当时音乐状况而进行了调整。
同時に89年から数年は、外国のアーティストを積極的に出演させるようになった。89年にはチョー・ヨンピルやアラン・タムなど5組、「21世紀に伝える日本の歌・世界の歌」と題された90年にはポール・サイモンやシンディー・ローパーなど8組、91年にも6組と、『紅白』はインターナショナルな色合いを強く帯びていた。
同时,自89年之后的数年间,“红白”积极邀请外国歌手出演。89年邀请了赵容弼、Alan Tam等5组歌手表演;90年红白主题为“传达给21世纪的日本歌曲 世界歌曲”,邀请了Paul Simon、Cyndi Lauper等8组歌手出演;91年也邀请6组外国歌手,当时的“红白”带有强烈的国际色彩。
昨今の『紅白』で少し残念なのは、こうした国際色が乏しいことだ。2017年にはTWICEがK-POPグループとしては久しぶりに出場し、オースティン・マホーンがブルゾンちえみとハーフタイムショーで登場したが、それだけといえばそれだけだ。
让人有些小小遗憾的是,刚结束的“红白”缺乏当年的国际色彩。虽说时隔多年,2017年TWICE以K-POP组合形式参加红白,Austin Mahone与Blouson知惠美以中场show的形式登场,但不过是仅此而已。
海外に目を転じれば、韓国の音楽専門チャンネル・Mnetが2009年以降「アジア・ミュージック・アワード」を開催している。その内容はほとんどがK-POPだが、香港やシンガポールなど開催地が韓国国内ではないのがポイントだ。2017年は、香港・ベトナム・横浜の3ヶ所で開催された。1989年に構想されていた『紅白』の後継番組を韓国の放送局がやっているのである。
让我们把目光转向海外,韩国专门音乐频道Mnet在2009年以后举办了“Asia Music Award”。内容基本都是K-POP,但其重点是举办地不限在韩国国内,还包括香港、新加坡等地。2017年“Asia Music Award”在香港、越南、横滨三地举办。韩国电视台如今正在播放的就是1989年设想的“红白”继任节目。
こうしたK-POPの国際化に対し、昨今の日本のポピュラー音楽や現在の『紅白』はやはり内向きの印象を受ける。バンドサウンドなどが「演歌」的に感じられつつあるのも、この内閉性が要因だ。少子高齢化の進む日本社会は、外国人労働者や外国人観光客がいなければ成り立たなくなりつつあるが、そんななかでポピュラー文化がここまで内向きで大丈夫なのだろうかと思う。
与K-POP国际化相比,近来的日本流行音乐及如今的“红白”确实给人留下了内向这一印象。主流音乐逐渐“演歌化”也是出于这种自闭性。日本社会少子化老龄化逐渐加剧,若除去外国劳动者及外国游客的话这个国家便逐渐无法成立了,笔者让人担心,在这一现状下流行文化内敛至这个程度真的好吗。
そこで願うのは、やはり『紅白歌合戦』の再国際化だ。東京オリンピックに向けてそうした気運は高まるだろうが、時代の動きや日本社会に先駆けて変化し続けて欲しいと思う。ポップカルチャーが時代遅れでは、まるで意味がないからだ。
笔者此时的愿望就是“红白歌会”再度国际化。为迎接东京奥运会,这种低迷的气势也许会高涨起来,但笔者还是希望它能抢在时代潮流及日本社会之前继续变化。若大众文化落后于时代的话,就完全没有意义了。
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